高まる沖縄への関心!ソニーの電子書籍ストアで「おきなわ文庫」が総合2位を獲得
東京ウォーカー(全国版)
ことし3月に電子書籍として復刊した「おきなわ文庫」が着実に根付きはじめている。そんな中、6月29日より、さらなる普及を図るため、電子書籍版を扱っている「Reader Store」と「KDDI“LISMO BOOK STORE”」でキャンペーンを実施中。
「おきなわ文庫」は、ある一人の編集者と志を同じくする同志が、沖縄の文化、医療、教育、生活を残そうという強い思いで1982年5月15日よりスタートした書籍シリーズ。約10年前に刊行が止まるまで、96冊に及ぶ“名著”が誕生した。出版状況が良くなかったということもありシリーズはやむなく休刊、印刷もそれほど多くはなかったためほぼ絶版状態の書籍も存在するほど、貴重な文献となっていた。
そんな中、その“苦境”を目の当たりにした若い女性編集者が電子書籍として刊行できないか、と発想。そして、沖縄の本土復帰から40年のことし、めでたく電子版の「おきなわ文庫」が誕生した。
発想から電子書籍発刊まで約半年というスピード感ながら、その女性編集者・秋山夏樹さんの苦労はとてつもないものだった。絶版状態であったため電子書籍にできるようなきれいな原本を見つけることもままならなかった著作もあるばかりか、本が見つかっても著者の連絡先が分からない、さらには著者がすでに亡くなっているケースもあり、その“捜索”活動と著作権処理はまさに壮絶のひと言。秋山さんは「ほぼ探偵状態」の日々を過ごすこととなった。
苦労の甲斐あり、ことし5月に電子書籍版「おきなわ文庫」の出版祝賀会を開催。晴れの舞台に立った秋山さんだったが、そこでもまだ道半ば。電子書籍として販売できていたのは、まだ16冊。その後、6月に10冊を発売、7月に8冊の発売が予定されている。
今回のキャンペーンは、琉球大学教授で、電子書籍版の相談役でもある高良倉吉氏の著書「おきなわ歴史物語」が「Reader Store」内の売り上げランキング総合2位を獲得したことがきっかけで実施。7月12日(木)までの期間限定で、電子書籍版「おきなわ文庫」(5月末までの発売分)が500円というお得な価格で購入できる。
電子書籍版「おきなわ文庫」は、6月29日からAndroidスマートフォン「Xperia」でも閲覧が可能になり、今後は各種電子書籍販売サイトへの出品も考えているとのこと。
沖縄が日本本土に復帰して40年、沖縄は奇しくも6月23日に「慰霊の日」を迎えたばかり。これを機に、沖縄県内だけでなく、県外の人にも“沖縄”のことを考える1つのツールに、この電子書籍版「おきなわ文庫」が使われることを願ってやまない。【東京ウォーカー】
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