【WEB連載】仮想DJ「昭和歌謡エンドレスリピート」特別放送「セクシーと哀愁の間 桑名正博」

関西ウォーカー

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月の明かりに照らされた 夜の海 やりきれないけど セクシャルな香り撒くハスキーボイス もう一度響けと祈る 哀愁トゥナイト

とにかく祈るしかない。桑名正博さん、この間テレビで元気に歌っているのを見たばかりなのに突然すぎる。

桑名正博(以下敬称略)を初めてテレビで見た時の衝撃は忘れない。「セクシャルバイオレット№1」。「やっとお目当ての彼女とエッチできるその時がきたぜ!俺は迷わないぜ!」という男性の清々しいほどストレートな感情の昂ぶりを素晴らしく美しく、そして艶っぽく描いた名曲だ。

今まで見た事も無いくらい大きなパンチパーマと露わに開いた胸元を揺らし、「色っぽいぜ…」とかすれ声で歌う彼の姿はあまりにもなまめかしく、当時まだ10歳だった私は、その「ド色気」をどう受け取って良いやら戸惑うばかりであった。

そう。それは「セクシー」という生っちょろいもんではなく、まさに「セクシャル」! 分かっていただけるだろうか、なんというかセクシーよりもう一段階上の「危険な色香」。それゆえ私の中で彼は長年、どこか「イケナイ」イメージであった。

ところが私もスクスクと成長し(というか齢を取り)、仕事や親戚の付き合いでオッサン陣とカラオケで行く機会が増え、そこで彼の底力をまざまざと知ることになる。

関西の40代・50代のオッサン達が、桑名の「月のあかり」をチョイスする頻度の高い事よ! 数人被ってでも皆がこの曲を歌うことを譲らず、残りのオッサンたちも、これがかかっている時だけは曲のチョイスを止め、目をつぶり煙草をくゆらし、頷きながら清聴する……という場面に遭遇したのも1度や2度ではない。

それがきっかけで、私は改めて「桑名正博」と向き合おうと決め、本人歌唱を聞いた。なにこの涙腺刺激度! 彼はいつの間にかむせ返るほどの色香を絶妙な匙加減で「哀愁」に変換し、流れゆく風景に重ね名曲を生み続けていたのだ。「夜の海」「やりきれないけど」も震えるほどカッコいい。今や私が超個人的に認定する「関西美しゃがれボイス御三家」の1人として君臨(ちなみにあと2人は上田正樹・もんたよしのり)。まだまだ息の長い活躍を願っている。

そう。まだまだ活躍を願っている、まだまだ聴きたい。聴き足りない。まだまだ彼の描く濃紺の海と夜空と夜景に浮かぶ名曲を待っている。

祈りに重ね、もちろん締めの一曲は勿論「月のあかり」。また次回、お会いいたしましょう。田中稲でした。

【文=田中稲】

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