『マダガスカル3』エリック・ダーネル監督インタビュー【後編】 「キャラクターは子どものような存在」
関西ウォーカー
-シリーズ前2作でおなじみのノリのいい動物たちから超強力な悪役まで、多彩なキャラクターが登場する『マダガスカル3』。インタビューの後編では、シリーズの人気を支えるキャラクターの秘密に迫ります!
Q:最新作でもたくさんの魅力的な動物が登場しますが、各キャラクターに関しては、先に何の動物にするかを決めて、キャラクターの性格を決めていくのでしょうか?
通常はキャラクターの性格や性質を決めてから、それに該当しそうな動物を考えていきます。でも本作を見ていただいてもわかるように、主人公は言葉を話す動物たちですが、実際に描かれているのは人間と同じような不安や恐れ、欲望や欲求を抱くキャラクターたちです。それらの性質をもったキャラクターを動物としてデフォルメして描けるのがアニメーションの魅力でもありますね。
Q:監督自身の思い入れのあるキャラクターはいますか?
本作だけでも主要キャラクターが15もあります。そして『マダガスカル』シリーズのキャラクターたちは、まるで自分の子どものような存在なので、親としてはなかなか「お気に入りの子ども」というのは選べないものです(笑)。ただ嬉しいのは、自分たちが生み出したキャラクターが、お互いに相性よく、映画の中で共鳴しあって、物語をうまく伝えてくれているところですね。
Q:監督は日本のアニメはご覧になりますか?
アメリカでは世代を問わず継続的に日本のアニメーションが紹介されています。私が幼いころは『鉄腕アトム』などの作品をよく見ていました。とはいえ子どもとしては、どこの国の作品かは気にせず、ただ純粋に楽しんでいましたね。大人になってからは宮崎駿監督の作品をよく見ました。私の子どもたちにも、とても大きな影響を与えているクリエイターですね。今回、私が来日するということで、娘が「一緒にジブリのアニメを見ようよ!」と言いだして、テーブルに彼女が持っているジブリ作品のDVDを並べ始めたりして(笑)。そういった意味では、宮崎監督の作品というのは、現代のアメリカの子どもにも届きやすいアニメだと思います。ただアメリカの子どもたちが、ジブリ作品のすべてを理解しているわけではありませんが、作品のトーンから、宮崎監督がどれだけ「生きる」ということを愛しているかを感じることはできますし、ジブリ作品特有の深みのある内容というのは、心に届いていると思います。
Q:日本の観客にメッセージをお願いします
『マダガスカル3』は、誰にでもどこか楽しめる要素のある作品に仕上がっています。たとえばお子さんを連れてご覧になる方もいれば、おばあちゃんと一緒にご覧になる方もいるでしょう。家族で劇場に行ったり、友達同士で見る人もいると思います。とにかく本作をご覧になる方が、大好きな人たちと共に、楽しく幸せな時間を過ごしてもらえることを願っています。
-長時間にわたるインタビューが終了したにも関わらず、疲れた表情を一切見せず試写会へ直行したエリック・ダーネル監督。会場の御堂会館は、映画の上映を心待ちにしている子どもたちで超満員! アレックスとペンギンズに続いて、ステージに登壇した監督は、集まった子どもたちに向けて「映画を見るときは一生懸命、見てくださいね。そして映画の中で出てくる歌を覚えてください。映画が終わって家に帰るときに、その歌を何度も何度も唄って、お父さんお母さんをウンザリさせてくださいね(笑)」と茶目っ気たっぷりなメッセージを送り舞台挨拶を締めくくった。
※前編はコチラ!→http://news.walkerplus.com/2012/0720/23/
【取材・文・撮影=関西ウォーカー編集部 鈴木大志】
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