“和雑貨感覚”が決め手!“手ぬぐい文庫”にハマる女子が続出

東京ウォーカー(全国版)

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朱色や藍色、小豆色などの渋い色合いと、素朴で味わい深い和柄、そしてざらりとした質感の文庫本―。手ぬぐい専門店と出版社がコラボした“てぬぐい文庫”が若い女性に人気となっている。通常の本とは違う装丁が書店で目を引き、その質感に魅了される人が手にとっていくという。

これは6月から書店に登場している「かまわぬ×角川書店 和柄スペシャルカバー」。「若い女性に人気の和雑貨と文庫を組み合わせることで、“名作”を読んだことがない学生などにも手にとってもらいたい」と昨年の夏に始めたコラボ文庫だ。昨年出版した「海と毒薬」(遠藤周作)など6冊が予想を超える人気となり、今年は全15冊にまで種類を増やした。通常、さほど売れ行きが伸びない近代文学の名作中心ながら、現在、重版がかかる売れ行きを記録している。

気になるラインナップには、芥川龍之介「蜘蛛の糸・地獄変」や川端康成「伊豆の踊子」、坂口安吾「堕落論」など、誰しも1度は聞いたことのある作品がズラリ。好評の理由は、各作品の装丁の手ぬぐい柄が、一つ一つの話の内容に合わせて選ばれているという点だろう。例えば「蜘蛛の糸・地獄変」は灰色に近い地に白いクモの糸があしらわれた柄で、田辺聖子「おちくぼ姫」は、紅色に近い濃いピンク色のバラ柄となっている。

同書を実際に触ってみると、色彩の豊かさとざらりとした質感が、まさに和小物のよう。ほかの作品も、ドットやひょうたん柄、草模様など、レトロな和柄が作品の世界を引き立たせているようだ。

これらの柄はもともと「かまわぬ」が所有している柄から選ばれた。角川書店の担当者は、15作品を選んだ理由について「既刊の中から、和柄カバーに向いていること、改めて注目してもらいたい作品ということを念頭に選びました。手ぬぐいの柄は、作品のイメージに合うことを第一に、店頭に並んだ際の色味や柄のバランスに注意しましたね」と話す。

実売層は、若い女性が中心だ。一冊を購入する人はもちろん、並べて楽しめる美しいデザインになっていることから、コレクション用にと数冊まとめ買いをする女性も多いという。パッと見の美しさやインパクトから、発売から時間が経った今でも、目立つ場所に平積みでディスプレーしている書店も多い。

まさにブックカバーいらずの同書は、カバーの独特な質感も人気の秘密。「少しでも手ぬぐいの風合いが出るよう、紙の質感にこだわりました。おかげさまで若い女性はもちろん、幅広い層の方にご支持いただいています」(角川書店担当者)。「雑貨のように楽しむ書籍」という新しい価値観で、若い女性に人気の“手ぬぐい文庫”。残り少ない今年の夏、“ジャケ買い”をして名作を読み返してみてはいかがだろう。【東京ウォーカー】

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