沖縄への思いが形に！THE BOOM・宮沢和史プロデュースのカフェが沖縄にオープン

2010年にデビュー20周年を迎え、現在さまざまな沖縄のアーティストらと幅広い音楽活動を行っているTHE BOOMのボーカル・宮沢和史。そんな沖縄と親交の深い彼がプロデュースしたカフェ「みやんち STUDIO＆COFFEE」が8月17日、沖縄市・与儀にオープンした。

「みやんち」は、沖縄の民謡や食文化といった魅力を世に伝えていきたいという宮沢の思いからオープンしたカフェ。眺めの良い丘の上にある赤瓦屋根が印象的な沖縄風の平屋で、入口では「みやんち」と宮古島の方言で「いらっしゃい」といういう意味の「んみゃーち」を掛けた看板、宮沢をはじめ、カフェのオープンに携わった人たちの名前が頭に入った“面シーサー”たちが出迎えてくれる。

店内には高い天井に大きな梁が掛けられており、木のぬくもりが感じられる落ち着いた雰囲気。一角には、THE BOOMがこれまでリリースしたCDや著作本、宮沢愛用のギターや三線も展示されているほか、THE BOOMの名曲をギターの小林孝至がスローテンポの曲調にアレンジしたBGMが流れており、ファンにはたまらない演出が至る所に散りばめられている。さらに大きな窓からは、鮮やかな緑色の芝生の庭と白く涼しげな琉球石灰岩の壁、青い空といった開放的な景色が広がり、外には2つのテラス席を用意。晴れた日には真っ青な海が見渡せる最高のロケーションで食事が楽しめる。

メニューは、実際に宮沢が石垣島で食べてレシピを考案したという“汁なしの沖縄そば”「カラソバ」のセットがメイン。煮干しの風味が効いた「和カラソバ膳」(1260円)をはじめ、唐辛子の辛さと“スクガラス”のうま味がたまらない「カラカラソバ膳」(1050円)、八重山の丸麺ソバを使用した「タイカラソバ膳」(1260円)といった、沖縄そばの食感と厳選された沖縄の食材がうまく組み合わさった5種類が用意されている。セットは、沖縄・宜野湾産の“田芋”を使った沖縄風リゾット「ボロボロジューシー」や、日替わりの小皿料理のほか、デザート、ドリンクまで付いた内容で、料理を盛り付ける器は「宮ん家」のロゴと沖縄らしい柄が絵付けされた読谷山焼の器を使用。見た目の美しさも重視した宮沢のこだわりが感じられる。

「宮沢さんが提案したレシピに、地元の野菜や肉、スパイスを使ってアレンジしています。今はカラソバのみですが、今後、宮沢さんがツアーで全国を回って『いい！』と思った食材を使って少しずつ増やしていく予定です」と話すのは、料理全般のコーディネートを手がけるフードディレクターの山之内さん。今後は、季節ごとに旬の食材を使ったメニューや、沖縄の農家とのコラボを通じて、スパイスなどの商品を作っていきたいと意気込んでいる。

また、沖縄ではポピュラーな冷やしぜんざいにサトウキビ糖蜜、はったい粉を使った「みやんちぜんざい」(630円)や、県産パインの酸味が爽やかな「パインミルク氷」(630円)といった、沖縄スイーツにアレンジを加えたみやんちのオリジナルメニューを展開。さらに、ブラジル・アマゾンの人気No.1フルーツ“クプアス”を使用した「クプアススムージー」(630円)、沖縄県産の緑茶とハーブをオリジナルブレンドした「みやんちハーブティー」(525円)など、厳選された食材を使ったこだわりのドリンクメニューがそろう。特に、100年以上前に日本からブラジルへ渡った移民の子孫のコーヒー農園で収穫された豆を使った「百年コーヒー」(525円)は、移民の歴史や思いが感じられる味わい深いコーヒーとなっているので、ぜひ試してほしい一品だ。

このほか、店内には宮沢が音楽活動を通じて出会った日本中の逸品を集めたセレクトショップ「NIPPONIAN～日本市～」のコーナーも設置。ここでは、沖縄をはじめ各地の厳選された作品を扱っており、宮沢自らデザインしたTシャツや、デイゴ柄生地で作ったエプロンやコースター、シュシュといった「みやんちオリジナルグッズ」も販売しているので、ここでしか買えないレアなグッズにも注目だ。

いろんな人が集まって、音楽や食文化を共有できる出会いの場所にしていきたいという思いが込められた「宮ん家(みやんち)」。いずれは、庭を使ってライブを開く予定もあるというから、今後の情報も見逃せない。人と文化、音楽が集う島のカフェに、一度訪れてみてはいかが？【東京ウォーカー】