【観戦レポート】F1好き歴3年目の編集部員が見た日本GP

関西ウォーカー

X(旧Twitter)で
シェア
Facebookで
シェア

「可夢偉おめでとう!本当にありがとう!」

取り急ぎ、この言葉を吐き出してから書こうと思います。遅ればせながら、昨年に引き続き三重・鈴鹿サーキットで開催された「日本GP」観戦レポートをお届けするのは、ことしでF1好き歴3年目になりました編集部・金山です。もう皆様、結果も全てご存知を承知の上で、私金山が見た日本GPのこと、会場内の様子、初めて体験したピットツアー、そんなことを含め記事を書かせていただきたいと思います。

ことしの日本GPは、レッドブルさんからのご好意の元、自身初の2日間出席。グランドスタンド席という超幸せな場所での観戦となりました。あげく、土曜日の決勝前日には、予選前にレッドブルのピットツアーも体験。ピット前で「行って来ます!」写真を撮り、中へ入って進むと真ん中のモニターがある部屋(曖昧な表現で失礼します…ちなみに写真撮影はNGでした)があり、それを挟んで左右にマシンが置かれ、それぞれのエンジニアが作業をしておりました。ほんとにその時って、予選の20分前ぐらいなんです。まじでいいの、ここにいて!?ってな気持ちなのですが、初めてみる光景に緊張しっぱなしで何も考える余裕なし。天井から吊るされたコードに引っかからないようにアセアセしながらマシンの前(つまりコース上)まで行き、ここで撮影許可がおり撮影をパシャパシャと。ピット付近にいるレッドブルスタッフの方は、常に真剣な顔で連絡と取り合っており(ちなみに英語は得意ではないので、理解不能)、もうそれだけで〝現場!〟な訳です。もうおのぼりさんのように、ふわふわした気分でコースを歩き回り写真を撮り回り、海外のメディアが撮影している横をちょろちょろと動きまくりました。この人、有名人なんだろなー的海外の方なんかもたくさんいらっしゃり、もうほんと貴重な体験をさせて頂きました。ありがとうございます!こんな感想ですいません、レッドブルさん。

てなわけで、ことしの日本GPはレッドブル、可夢偉と応援していた私。予選では、ポール・ポジションをベッテル、2番手をウェバーでレッドブル勢が独占。可夢偉は、4番手タイムだったところ、3番手のバトンの降格(ギアボックスの交換なのだそうです)によって3番グリッドからのスタートが決まりました。まさに私としては、すごい順番。レッドブルのベッテル、ウェバーに続き、可夢偉が3番手という万々歳の順番からスタートされるわけです、決勝が。

予選が良い時に限って色んなツキに見放されて、結果に恵まれなかった今シーズンの可夢偉。そんな悪い気持ちにモヤモヤまとわりつかれつつ、名古屋のホテルで迎えた決勝前日の夜、見ました夢を。可夢偉表彰台の。(後出しだから信じてもらえないかもですが、同室だった人に聞いてほしい、ほんとです。笑)夢の力、いえ、可夢偉の力を信じて向かった決勝日の鈴鹿サーキット。昨日を大きく上回る人たちが集まっていました。私は、個人的に買った可夢偉応援席(第2コーナー~S字コーナー)へ。尼崎からバスで鈴鹿サーキットまで来たたくさんの可夢偉Tシャツを着る人たちに囲まれ、いよいよスタート!

スタートのコールを聞き、私達の前に一番に現れたマシンがベッテル。そして、続くのが3番手スタートだった可夢偉!可夢偉応援席は沸く!(ウェバーはラジオの放送によりすぐに分かったのだが、ロータスのロメ・グロジャンに追突されフロントロースタートを台無しにされたのだとか!)。周を重ね、目の前に来るたびに2位をキープする可夢偉のマシンに可夢偉応援席は立ち上がり、旗を振り大熱狂!レースの中盤にくると、マッサがベッテルに続き、可夢偉は3番手に。ちなみにベッテルは圧倒的な速さでひたすら1位をキープ中。そして、終盤にさしかかる頃、可夢偉の後をぴったり迫ってくるバトン。専門的なタイムなんかは全然分からないけど、目の前を走るたびに可夢偉とバトンの距離が縮まっているのが分かる。「お願い、今回は勘弁してバトン!」スポーツ精神とは全く正反対の訳の分からない言葉を念じながら、ラスト5週ぐらいから涙が溢れる。8月の尼崎での取材時、可夢偉が言っていた言葉を思い出していた。「レースは結果が全て。ちょっとした失敗がすごい差になる」。今、可夢偉は正念場にいるんだ。こうも言っていた。「日本のファンはあったかい。日本GPは最高のレースにする」って。それを実現しようとしてる。それが伝われば伝わるほど、涙がこみ上げ続ける。ファイナルラップ、もう涙どころか手が震え続けていた。歯もガチガチなるし、時間が永遠に感じる。意識が遠ざかりそうになった時、ラジオの声が告げる。「ベッテル、マッサに続き、3番は…………可夢偉----!母国で堂々の表彰台です!」

可夢偉応援席は揺れた。みんなが立ち上がり、旗を振り、誰もが「可夢偉!」叫んでいた。私はこれでもか!ってぐらいしゃっくりを上げ大泣きをした。表彰台に上がる可夢偉をモニターに見ながら泣き続ける私に、前の席に座るおばあちゃんが優しく声をかけてくれた。なんと「尼崎ウォーカー」でもお世話になったたこやき岡のお母さんだった。「小さい頃から来てくれてたんよ。それがこんな大きなところで頑張ってね。偉いね、偉いねー」と穏やかな顔で微笑み続ける。泣き笑いする私にお母さんが言った。「で、可夢偉は何位やったの?」と。思わず噴出す私。「お母さん、可夢偉は日本のみんなが見ている前で堂々と3位の表彰台に上がりましたよ」と、伝えながらまた泣いた。

私がF1を好きになったのは可夢偉がいたから。可夢偉が走る日本GPは3回目。私が日本GPを生で見るのも3回目。可夢偉で始まり、これからも続く私のF1好き。可夢偉を知ったことでF1という素晴らしいスポーツを好きになり、他の多くの素晴らしいドライバーを知ることもできた。そして、それに関わる多くの素晴らしい方々と出会った。そして、こんな貴重なシーンを見ることができた(F1好きたった3年目のくせに!)。可夢偉に負けないように(いや、無理かも…)、自分の人生に勝ってやろう、そう思った。まだまだ思うことはたくさんあるけど、そんな素晴らしいF1をこれからも広め続けることを誓い、レポートを終わらせていただきます。長文、読んでいただきありがとうございました。

【文=関西ウォーカー編集部/金山友香】

Special thanks:レッドブル ジャパン

この記事の画像一覧(全14枚)

キーワード

カテゴリ:
地域名:

テーマWalker

テーマ別特集をチェック

季節特集

季節を感じる人気のスポットやイベントを紹介

花火特集

花火特集2025

全国約900件の花火大会を掲載。2025年の開催日、中止・延期情報や人気ランキングなどをお届け!

CHECK!全国の花火大会ランキング

CHECK!2025年全国で開催予定の花火大会

おでかけ特集

今注目のスポットや話題のアクティビティ情報をお届け

アウトドア特集

アウトドア特集

キャンプ場、グランピングからBBQ、アスレチックまで!非日常体験を存分に堪能できるアウトドアスポットを紹介

ページ上部へ戻る