勝つと敷地が広がる?“県境をずらす綱引き”とは

東海ウォーカー

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勝ったほうが手に入れるのは…“県境”!?そんなだいそれたものを掛けて行われる綱引きが10月28日(日)に行われる。

毎年10月の第4日曜日に行われるこのイベントは、旧静岡県水窪町(現浜松市天竜区水窪町)と旧長野県南信濃村(現飯田市南信濃)の親睦を深める目的で1987年に始まり、今年で26回目を迎える伝統の行事。

「峠の国盗り綱引き合戦」と名付けられた同イベントでは、行司役を三河地方の豊橋市長が行い、“遠州軍”の総大将を浜松市長、“信州軍”の総大将を飯田市長が務め、双方の家臣10名による三本勝負で行われる本格的なものだ。

おもしろいのは、この綱引き合戦の褒美。2本先取した軍は、なんと県境を相手側へ1m動かすことができるのだ。昨年の信州軍の勝利で現在県境は遠州側に1m進出しているといい、今年遠州軍は県境を本来の位置に戻そうとかなりの意気込みという。

おもしろいのは、信州軍の“戦いにかける想い”が非常に強いことだろう。1987 年の開催以来、信州側に県境を動かされたことはなく、最大で4m(1994 年開催時)、遠州軍を“侵略”している。というのも、海のない信州軍が戦いに望む合言葉は「信州に海を!」。海の恵みを勝ち取ろうと、鬼の形相で綱を引くわけだ。…信州軍が県境を海まで移動させるには、計算上6万7000連勝が必要となるのだが(笑)。

ちなみに、この勝負で勝ち取った県境の移動については、実際に行政上の県境が移動するわけではなく、「告 この標識 国盗り綱引き合戦に於て定めた国境である 行政の境に非ず」と書かれた立札が移動するだけなのだが、“国(県)同士のチカラ自慢”という昔ながらの勝負は、見ていて白熱すること間違いなしだろう。

今では、豊橋市を巻き込み、県や市を超え、観光、消防、緊急医療などで連携体制を築いている三遠南信地域(豊橋市を中心とする愛知県東三河地方、浜松市を中心とする静岡県遠州地方、飯田市を中心とする長野県南信州地方の地域の名称)の親睦に発展しているという同イベント。

近隣の野山も色づき始めるシーズン。紅葉狩りついでに、県同士による県境を掛けた綱引きの戦いを観戦しに行くのはいかがだろうか。【東海ウォーカー】

◆第 26 回「峠の国盗り綱引き合戦」

開催日時:2012 年 10 月 28 日(日) 10:30~ (国盗り綱引き合戦 本戦は 12:00~)

会場:浜松市天竜区水窪町 兵越峠

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