ホッと心温かに…沖縄・コザの町が“ふるさと”になる映画と音楽のイベントが開催
東京ウォーカー(全国版)
「夢を追う」「生きる」というテーマを、映画と音楽という異なったジャンルにのせて届けるクリエイター同士のコラボイベント「ふるさとおかん」が、2013年2月24日(日)、沖縄・沖縄市のコザミュージックタウン音市場で開催される。その発表記者会見が1月5日、同所で行われ、映画『ふるさとがえり』の林弘樹監督、ロックバンド・おかんのボーカル・DAIらが出席した。
このイベントは、“夢”、“生”という2つのキーワードから生まれた映画『ふるさとがえり』と、そのキーワードを伝えるべく楽曲を作り、歌い続けているおかんのライブを行い、出演者と観客とでその思いを共有していくことを目的に企画された。
映画『ふるさとがえり』は、約6年半の製作期間を経て2011年に公開されたヒューマンドラマ。出演は、渋江譲二、佐藤仁美、村田雄浩、高畑淳子ら。カメを助けたことをきっかけに「亀の子団」を結成した12歳の少年4人と、成長した32歳の彼らの時代を経た物語がリンクしていく。
この作品は、全国の映画館で上映されるいわゆる配給系の映画作品ではなく、林監督の意向のもと“地域上映”を大切にしており、これまで全国600カ所以上で上映している。その会場も映画館だけでなく、小学校や学童保育園など求められれば会場を問わずに映画を流す。沖縄でも各所ですでに20回も上映されている。
林監督は「この作品は、心をつなげていこうと市民全員で作りました。その精神を大事に、上映も“隣の晩ご飯”形式で、土地土地での出会いが各地をつないでいきました。今回のイベントでも出会った人たち同士が、何か別の力を持てるような形にしたい」と意欲を見せた。
また、おかんは、ボーカルのDAIをはじめ、ギターのYOU、ベースの本東地隆将、ドラムの成による4人組のロックバンド。コピーバンドからスタートして、オリジナル楽曲を制作するようになり、今年で17年目。DAIをはじめ、メンバー全員が類まれな経験を積んでいるだけあって、楽曲に込めるメッセージは喜怒哀楽が人一倍色濃く、それゆえ、聴く者を自分たちの世界に引き込む力を持っている。
そんな彼らは今年4月8日(月)、17年前から思い描いていた夢のステージ、大阪城ホールのステージに立つ。もちろん単独公演だ。それも、大きな事務所やレーベルに所属せず、自分たちがコツコツと支援を募ってたどり着いた、出版で言うところの“自費出版”のような形で実現することとなった。
おかんのそんな姿に、映画『ふるさとがえり』の地域上映会のスタイルを重ねた新垣朝一氏が、実行委員会を組んでこのイベント企画がスタートした。
新垣氏は「2つのタイプの違うエンターテインメントですが、“夢を追い続ける”というところがリンクしました。それにより、新しいものが見えてくるのでは、と考えて企画をスタートさせて、60人の仲間(実行委員会のメンバー)ができて、今日までたどりつくことができました」と、感慨深げ。
おかんのDAIは、記者会見会場でも涙ながらに胸に秘める思いを語るなど、その生き方の“本気度”が感じられる。その言葉だけでも記者会見に集まった人の鼻をすする音が聞こえてくる。だからこそ、メンバーの家庭環境に触れた上で「沖縄には感謝の気持ちでいっぱい」という沖縄に対する言葉も、裏のない率直な気持ちであることが伝わってくる。DAIのこの言葉に、会場にいたイベントスタッフの顔の目元が緩むと同時に、本番へ向けた気持ちにあらためてスイッチが入ったようだった。
DAIは「忙しい中で、あまり自分の人生を振り返ることができない人も、この日は少し人生の足を止めて、大切な人と来てほしい。そんな人同士が背中を押し合える、かけがいのない時間にしたい」と、彼らしい言葉でPRの言葉に替えた。
映画『ふるさとがえり』とおかんのパフォーマンスは、イベントに参加した人の心を少なからず揺さぶり、来た時よりも温かい気持ちにさせてくれるに違いないと感じさせる記者会見だった。2月24日、コザの町は、訪れた人全員をそんな気持ちにさせてくれる、束の間の“ふるさと”となることだろう。【東京ウォーカー】
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