[はんつ流(6)]魚介香る期待の新店

東京ウォーカー

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最近、首都圏で流行しているラーメンの系統に、魚介の風味を生かしたタイプがある。といってもその調理方法には大きく分けて2通りあり、動物系と魚介系の別々のスープを取って寸胴や器の中で合わせる方法と、動物系のスープを取った後に魚介系を直接に加えてさらに煮込む方法。どちらがよいとは一概に言えず、前者はさわやかなスープのうま味、後者は濃厚なスープのうま味を前面に出しつつ、ともに香ばしき魚介テイストが沸き立つ仕上がりとなるのだ。

そんななか、ここへきてまた期待の新店がオープンした。まずは千葉の本八幡駅近くに誕生した“らーめん木尾田”。「苗字をそのままつけるのは恥ずかしかったので」と笑う梶畑さん。苗字を分解すると“木”“尾”“田”の文字が!“火”はどこに?と思ったら火曜定休。でもこれは、たまたまだそう。ともあれ、こちらの一杯は丁寧な仕事ぶりが自慢。動物系と魚介系を別々にとる方法だが、魚介系もサバや宗田節を2段階で取ったり、煮干しも水出しをするなど食材のよさが最高潮になるように取って合わせている。そのため茶濁しているものの上品な口あたり。手間がとってもかかっているのだ。

また、東京の田無駅近くにできた“麺匠ヒムロク”もすごい。池袋の“Bassoドリルマン”などで修業を積んだ店主。相当のこだわり派で、ゆくゆくは中華そばも出したいそうだが、現在はまだ「つけ麺」のみの提供。4種類の小麦粉をブレンドした特注麺に、豚や鶏、魚介、そして大量の玉ネギやじゃがいもなどの野菜を用いて仕上げたとろみのあるつけ汁。特につけ汁は燻製タイプなど数種類をブレンドした魚粉に特製スパイスもズバッとかかり、まさに香ばしき魚介テイストばっちりだ。

この2軒を見るだけでも、魚介系といってもさまざまな方向性を伺うことができる。香ばしさと奥深さ、魚介風味には底知れぬパワーが満ちあふれているのだ。【フードジャーナリスト・はんつ遠藤】

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