【その2】「瀬戸内国際芸術祭2013」がスタート! ビートたけしと共作したヤノベケンジに直撃!
関西ウォーカー
※【その1】の続き
―「瀬戸内国際芸術祭2013」の話は、いつ頃からあったものなのですか。
「作品が具体的になっていた時に決まりました。島にも古井戸があって、その場所に設置しようと。最初は東京都現代美術館で公開された作品ですが、たけしさんは瀬戸内にも出品することを大変喜んでくれました。船が苦手らしいのですが、『今回は絶対に行く!』と言って下さっています。たけしさんは次は (国際美術展覧会の)ヴェネツィア・ビエンナーレにでも出品したいと欲を出しているようです。(笑)」
―「ANGER from the Bottom」以外では、どのように構想を決められていきましたか。
「僕は小豆島に招かれることになったので、神戸港からフェリーに乗って下見へ向かったんです。島々の風景を眺めている時に、島の中だけじゃなくて船に乗った瞬間から冒険物語が始まる感じにしたいと思いましたね。2007年にトらやんという主人公の絵本を書いたことがあって、今回はジャンボ・トらやんというのを制作したんです。で、旧約聖書のノアの箱舟を重ね合わせてみたんですよ。二体のジャンボ・トらやんがいるんですが、一体は舵を握っていて、もう一体は旧約聖書の話をモチーフにしてオリーブの葉っぱを持たせました。約3時間の船旅を記念撮影とかして、楽しんでほしいですね」
―島に近づくと、また仕掛けがありますよね。
「神戸港を出発したジャンボフェリーが小豆島の坂手港に近づくと、キラキラと輝いた『THE STAR ANGER』が見えてくるんですよ。灯台があった場所に設置され、来場者を迎えてくれます。そこに隣接する待合所には、壁画があるんですね。伝承壁画や絵巻がモチーフで、災害や困難を乗り越えて希望の地を発見するストーリーを描きました。あとは、小豆島から直島などに出る小さな高速艇にも仕掛けは考えましたね。ただ、基本は神戸港からジャンボフェリーに乗らないと全てを楽しめないと思っています。それは、関西人だけの特権ですよ(笑)」
【取材・文=鈴木淳史】
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