(その2)【5/18日(土)公開】2人の“妄想”とは!? 映画「中学生円山」の監督・宮藤官九郎×平岡拓真にインタビュー

関西ウォーカー

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※【その1】の続き

─団地に住むおじい役に遠藤賢司さん、団地一帯をまわる韓国人の電気屋に映画「息もできない」のヤン・イクチュンさんと、意外性のあるキャスティングも魅力ですね。

宮藤「エンケンさん(=遠藤)のことが大好きで、彼に映画へ出てもらうにはどうしたらいいかと考えて、エピソードを作っていったんです。なので、エンケンさんが出演しないとおっしゃったら、この映画は成立しなかったんですよね(笑)。ヤン・イクチュンさんも異質な個性を持った方ですね。主演されていた『息もできない』を観てこの人は本当のチンピラだと思ってしまうくらい、リアリティがあって。すでに韓国人のキャラクターは脚本に書いてあったんです。はっきり言ってヤンさんって韓流スターというタイプではない。キャスティングとしてはずれているんですけど(笑)、一度お会いしてみたかったですし“どうせ断られるだろうし”と思いつつ、声をかけていただいたんです。もともと、ヤンさんは僕について『GO』の脚本家というイメージが強かったみたいです。会う前日に『真夜中の弥次さん喜多さん』を観て“僕にはこの世界観は理解できないから、監督の言うことは何でも聞きます!”って言っていただきました(笑)。ヤンさん本人はすごくチャーミングな方で、自分のイメージを壊すことに抵抗はなかったみたいです」

─男性は円山のように思春期は妄想しがちで、大人になるにつれてあまり妄想をしなくなりますが、女性はその逆の傾向にあるように思うのですが、宮藤監督はどう思われますか?

宮藤「男性は背負うものが重くなって、夢見たいなことを考えている場合じゃなくなる。逆に女性は白馬に乗った王子様が現れてくれないかとか、誰かここから私を連れ去ってくれないかとか、ちょっと人任せなところがあるじゃないですか?(笑) だから逆転するんじゃないかなって思います。だけど、この映画でも“妄想を現実が超えた時、それは現実になる”という下井のセリフがあるんですが、現実ばかりを知って成長していくなんてつまらないし、妄想をしていたら誰にも思いつかないようなことができるかもしれないと僕も思いますね」

─中学生の男の子が考える妄想は、女性から見るととてもかわいらしく見えます(笑)。

宮藤「男子が女子に隠していたのはコレだったのかということがわかる映画って、なかなかないと思うんですよね。そういう意味では男性の知られざる生態を観られる作品になったと思います。僕にも下井みたいに、親には相談できないことを相談できる近所のおじさんがいて“そう考えているのは君だけじゃないよ”と言ってくれたら、どれだけラクだったかなと…。まさにそれがこの映画なんですけど、僕の場合はそんな人がなくて、そういった気持ちをこじらせてしまったところがあって…だから今、こういう仕事をしているのかなって思います」

【取材・文=リワークス】

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