異色対談実現！人気作家・有川浩とカツオ人間が語る高知県の魅力

高知県は近年、観光事業への積極的な取り組みが注目を集め、同県を舞台にした映画『県庁おもてなし課』も大ヒット公開中だ。そんな高知県の魅力や映画の見どころについて、『県庁おもてなし課』の原作者・有川浩さんと、高知県生まれのキャラクターであるカツオ人間による、何とも奇妙(!?)な座談会が行われた。

お互いに高知県出身ということもあって、2年程前から交流が続いている有川さんとカツオ人間。まずは有川さんに、出会いのきっかけを聞いてみた。「読者の方に教えていただいたのがきっかけですね。実際にどんなキャラクターなのか調べてみたら、ものすごいのが出てきて(笑)。先鋭的なデザインにひと目惚れしてしまい、彼がPR大使を務めていたアンテナショップ『まるごと高知』まで押しかけたことから、交流が始まりました」。

そんな有川さんが手がけた小説「県庁おもてなし課」は、有川さん自身が高知県観光特使を務めていた時の経験を基に執筆された作品だ。現在公開中の映画の感想を聞くと、「とにかく、自然を綺麗に撮ってもらえていることが嬉しいですね。高知県は日本で一番、川が綺麗な県だと思っているのですが、劇中では“水の青さ”と言いますか、川の美しさや、そこに映り込む山や空の美しさが、すごく丁寧に描かれている。活字では表現しきれない自然の素晴らしさをインパクトのある映像でたっぷり見せてくれるのは、映画ならではの醍醐味ですね」と話してくれた。

続いて、カツオ人間にも映画の見どころを聞いてみた。「やっぱり大好きな高知の、いろんなところが紹介されちゅうところやね。特に主人公の掛水君(錦戸亮)と多紀ちゃん(堀北真希)が、芋天を食べながら日曜市を歩きゆうところとか、パラグライダーから見下ろした高知の綺麗な空・海・山がたまらんき！」。

ちなみに、劇中には「手つかずのままの大自然こそ、高知県の最大の魅力」というフレーズが出てくるが、同県には広大な大自然と、そこで採れる海・山・川の食材に加え、もう一つ魅力的なところがあるという。この、もう一つの魅力について聞いてみると、「高知県の魅力は、何というたち“人”やお。みんなぁ、お節介なばぁ、人に関わってくるがやき。お酒と高知でいう宴会の『おきゃく』が大好きで、初めて会う人ともすっと仲良うなるがよ」と答えてくれた。

有川さんも同意見ということで、映画撮影中、キャスト陣から聞いたエピソードを聞かせてくれた。「錦戸さんや船越英一郎さんも仰っていましたが、撮影が終わってからご飯を食べに行くと、毎晩、どこのお店でも自然と人が集まってきて、いつの間にか宴会が始まっていたそうです。これは、有名人が来たから大騒ぎになった、というわけではなく、店内に旅行者や見慣れない人がいたら、話しかけて色々とお節介を焼いてしまう、高知県民ならではの人懐っこさの表れなんです。自転車にでも乗って、県内のいろんな町を旅してみれば、行く先々で同じような体験ができますよ」。

高知県では現在、世間的に注目されている観光と物産に続き、他の都道府県からの移住促進事業にも力を注いでいるという。そこで、同県出身のふたりに「高知県で暮らすとしたら、どういったところが魅力でしょうか？」と質問してみることに。これについて、カツオ人間は「みんなぁ笑顔になる！海のものも、山のものも、川のものも、何もかも綺麗で美味しい！そして、何かというたら、お節介に助けてくれる！」と即答。

続いて有川さんも、「高知県には、一泊二日でも楽しめる旅行コースがたくさんあるので、まずは週末などを利用して、気軽に旅行を楽しんでみてください。そして、第2の故郷にするのもありかもと思えるようになったら、旅先で出会った地元の人に相談してみると良いですよ。きっと、我がことのように色々とお節介を焼いてくれますから(笑)。カツオ人間が言っているように、高知県はとにかく食べ物が美味しいし、値段もびっくりするくらい安い。しかも、土壌が良いので、素人が畑を始めても、育ちの良い野菜がごろごろ作れます(笑)。こういった自給自足の生活が送れるのも高知県の大きな魅力ですね」と、同県ならではの魅力をたっぷり教えてくれた。

そして最後に、高知県の今後の展開について、カツオ人間に聞いてみると、「ここだけの話やけんど、6月から高知がもっと盛り上がるきね。楽しみにしちょってや！」と自信満々に、一肌脱いで頑張る心持ちを話してくれた。いったい何があるのか現時点では不明だが、カツオ人間が登場するカウントダウンサイトが現れており、これによると6月4日(火)に何かが起きるらしい。こまめにチェックしつつ、カツオ人間の活動や、高知県の今後の動向に注目しておきたい。【東京ウォーカー】