【GEAR'S VOICE Vol.37】ノンバーバルパフォーマンス「ギア-GEAR-」大道具方・柏木準人さんインタビュー@『そば処 だいりき』
関西ウォーカー
京都で絶賛ロングラン公演中のノンバーバルパフォーマンス『ギア-GEAR-』の連載コラム第37回目(隔週木曜日更新)。今回は、大道具方の柏木準人さんのインタビューをお届けします。「みなさまこんにちは、『ギア-GEAR-』制作スタッフのゆうじです。蒸し暑い日が続いているなぁと思ったら、いつの間にか7月になっていました。真夏ですね。さて、今回は『ギア-GEAR-』を縁の下で支える大道具方・柏木準人さんにお話を伺いました!」
ゆうじ:今回は「そば処 だいりき」さんにお邪魔しています。選ばれたきっかけは?
柏木:珍遊(ラーメン屋)でがっつり食べようと思ってたんですが、今日は暑くてあっさりしたものが食べたくなって。お店の名前や看板もいい雰囲気だったので、選ばせていただきました。
ゆうじ:昔ながらのいい味が出ていますよね。それではまず、大道具方というお仕事について教えていただけますか?
柏木:普通、大道具は舞台セットを作ったり公演の本番についたりするのですが、この作品では僕はセットや客席を安全に維持するためのメンテナンスを主に行なっています。ロングラン公演ですから、通常の舞台公演よりも丈夫なものでないといけません。なので、常に補強修繕したりしていくことが重要だと思ってます。
ゆうじ:これだけ長期で公演を行うというのは、柏木さんにとっても初めてのことなのですか?
柏木:そうですね。これまで関わった中で最長の公演でも1ヶ月弱ほどだったので、何年も続く公演というのは初めての経験です。
ゆうじ:舞台セットや客席の多くの部分は木でできていますが、かなり頑丈なものなんですね。
柏木:しっかり作ってあげれば、木というのは非常に丈夫な素材ですね。使い方によっては鉄よりも強い力を発揮してくれる時もあります。僕は、舞台での仕事のほかに、店舗内装の仕事などもしているので、長く使えるものを作るという点において、その経験がロングラン公演に活きていると思います。
ゆうじ:この道に進んだきっかけは何だったのでしょうか?
柏木:実は、元々舞台関係のことに興味があったというわけではなくて、たまたまご縁があって関わらせていただくようになったという感じなんです。
ゆうじ:そのあたりをもう少し詳しく聞かせていただけますか?
柏木:20代後半の頃に、何年間かバックパッカーで色んな国を放浪していた時期がありました。それで、旅から帰ってきて、さあこれからどうしようってなっていたんですよね。路頭に迷っていたと言うか。その時期に、たまたま「維新派」という大阪を拠点に活動する劇団の大道具さんと仲良くなって、「時間があるなら遊びにおいで」と誘っていただいて、初めて舞台に携わる仕事をすることになりました。それまでは、イヤなことがあったら逃げがちだったのですが、なんとなく宿命的なものを感じて、やれることは一生懸命やろうと。それがきっかけとなって、気づけば今もこうして舞台に携わる仕事をしています。
ゆうじ:人生些細なきっかけで大きく変わるものなんですね。それからずっとこのお仕事をしてきて、やりがいはどういう部分にあるのでしょうか?
柏木:自分が作ったものを喜んでもらえることが一番のやりがいですね。人が集まる場所の何かを作ることは楽しいです。今回、グッズコーナーと待ち合いスペースを改装したので、ギアを見に来たついでに見ていってください。
ゆうじ:大道具というのは舞台を裏で支える役割ですが、逆に出演する側への興味というのは出てこないものなのですか?
柏木:それはないですね(笑)。でも以前、維新派の作品に出てくる身長4mの巨人の中に入って操縦をしたことがあります(笑)。まぁでも、その巨人の中に入ることになったのも、維新派の中で僕が一番背が高かったからなんですが(笑)。
ゆうじ:そんなこともされていたんですね(笑)。さて、では少しギアのこともお話したいと思います。柏木さんから見てギアという作品は?
柏木:誰が観ても面白い作品だと思います。普段お芝居を観に行かない人たちが観ても、と言うか、むしろそういう人たちの方が楽しめるような作品なのではないでしょうか。
ゆうじ:そうかも知れませんね。実際に、ギアのお客さんには今まで演劇を観たことがないという人もたくさんいらっしゃいますよね。
柏木:そうですね。ギアの会場は狭くて限定された空間ではありますが、出演者の皆がもっと伸び伸びと自由にパフォーマンスをできるように、スタッフにとっても快適な空間に、そしてそれを見たお客さんがもっとこの作品を楽しんでくれるように、陰ながら支え続けていけたらな、と思っています。
【ノンバーバルパフォーマンス『ギア-GEAR-』とは?】
ブロードウェイの『ブルーマン』や韓国の『ナンタ』などで注目を集めた「ノンバーバルパフォーマンス」とは、言葉を全く使わない新しいタイプの舞台公演。『ギア-GEAR-』は、マイム、ブレイクダンス、マジック、ジャグリングの超絶パフォーマンスとプロジェクションマッピングなどのテクノロジーが融合した、日本発・日本初の非言語エンターテイメント。舞台は古びたおもちゃ工場。かつてその商品だった人形「ドール」が、作業を続ける人間型ロボット「ロボロイド」とふれ合い、感情を獲得し、人間に近づいていく感動の物語。
進化をし続ける本作品は、新バージョンとなるVer.3.00が絶賛公演中!大人から子どもまで、日本語がわからない外国の方でも楽しめる70分100席限定の衝撃体験を、ぜひ劇場で!
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