【「あいちトリエンナーレ2013」通信 vol.2】~10/27(日)現代アートの祭典「あいちトリエンナーレ2013」開催中!名古屋の街がアート一色に!内覧会でアートをいろいろ観てきたよ

関西ウォーカー

X(旧Twitter)で
シェア
Facebookで
シェア

「揺れる大地-われわれはどこに立っているか:場所、記憶、そして復活」をテーマに、8/10(土)~10/27(日)開催中の、まちなか現代アートの祭典「あいちトリエンナーレ2013」。

7/17発売の関西ウォーカー内「夏アートで大冒険」特集を担当した編集部・金山が、前回は開催前の見どころを配信いたしましたが、今回は開催前日の8/9に行われた内覧会レポートをお届けします!

栄エリア内の愛知芸術文化センターからスタート。地下2階フォーラムでは、高さ6.2mの巨大な像は防護服をぬいでも生きてゆける世界を希求する、ヤノベケンジ氏らしい希望のモニュメント「ウルトラ・サン・チャイルド」(ヤノベケンジ)がお出迎え。

この愛知芸術文化センターにはかなりの作品が展示されているので、上から攻めることに。まずは、11階「展望回廊」に。見どころ記事の際にも紹介した「ザ・トップ・ドローイング」(ダン・ペルジョヴスキ)のキュートなドローイングが展望回廊全体に浮かびます。11階の展望回廊へは10階から階段で登って行くので、エレベーターでは行けないのでご注意を。

さて、10階へ。本誌でも紹介したお目当てのヤノベケンジ氏の「太陽の結婚式」を見に。教会を制作し、実際の結婚式を執り行うヤノベ氏の新プロジェクトなのですが、期間中に実際の結婚式もされるそうです。ビートたけし氏原画のステンドグラスや、マティスの版画を使った太陽の神殿、花嫁の着衣室「クイーン・マンマ」など、ものすごく華やかな会場でした!参列者が座るイスのひとつひとつも、動物の角があしらってあったりウサギが座っていたりと、女性がきゅんきゅんするような作品ばかりで、私もテンションが上がってしまいました。

お次は、「貧者の智慧:借権園」(ソン・ドン)へ。古い家具や廃屋を再利用して庭園をつくり上げる作品です。大きな展示ブースのなかにある作品なので、見る角度によって想像する世界が違って、私はすごく好きな作品でした。暗闇のなかで、押しつぶされた楽器が揺れる作品は、「無限カノン」(コーネリア・パーカー)。「あるフレーズが永久に繰り返されること」を意味する音楽用語「無限カノン」をタイトルにしたこの作品は、終わりのない空間を想定されているのだとか。暗闇を抜けると、色鮮やかでエネルギッシュな「ころがるさくら・東京大空襲」(岡本信治郎)が。9.11のテロを契機によみがえった少年時代に自らが観た東京大空襲を描いたものだそう。

まだまだある作品たちですが、次は8階へ。まず最初に目に付いたのが、「キッズ・トリエンナーレ」。ここは、基本子供を対象として実際に使われていた家電や家具を集め、そこに新聞紙という記憶を貼って塗り重ねていくという子供たちがアートに触れられる場所。開催前なので、今はスタッフさんたちが張ったキリヌキだけですが、期間終了間際には全然違った場所になっているんだろうなと、見てみたくなりました。

そして、光に満ちた空間を楽しめる「光の家の部分」(オノ・ヨーコ)。大都市の建造物を撮影した写真作品で知られるステファン・クチュリエなどなど、8階もメッセージ性の強い作品たちが勢ぞろいしていました。

愛知芸術文化センターでは、演劇やパフォーマンスなどもたくさん行われているので、こちらは開催時間などをチェックしてぜひ行ってみてください。私は内覧会だったので行けず。リベンジしたいです。

さて、次は地下鉄でひと駅移動して「長者町エリア」へ。ここ長者町繊維街は戦後、日本三大繊維街のひとつとして栄え、今も多くの繊維問屋が軒を連ねている一方、不況のあおりを受けつつも空きビルを利用したデザインスタジオやギャラリー、ショップなどの施設が誕生していて、アート活動が盛んな街です。

繊維街のなかに、ところどころアートショップがあって、歩いているだけでもおもしろい街でした。関西ウォーカーのアート特集の時にインタビューをさせてもらったマーロン・グリフィス氏がパレード2日前という迫ったスケジュールのなかでも笑顔で対応をしてくれたり、在廊していた横山裕一氏にかわいいロシア雑貨のお店を教えてもらって買い物をしたり、奈良美智氏が自身のプロデュースカフェで1日店長をされていたりと、ここでしかでない体験がたくさんできました。

そろそろ時間がないなか(名古屋へは日帰りで大阪から来ていたので)、最後いっとかねば!と来たのが、「納屋橋エリア」。東陽倉庫テナントビルのなかで、青木野枝氏や名和晃平氏、新美泰史氏などビッグネームが集う(しかも涼しい!)、注目エリアなのです。私、個人的には、片山真理氏の作品がすごく印象的でした。彼女は先天性の病で9歳のころに両足を切断しているのですが、少女のころの義足や小さなハイヒールをまとった私的なセルフレポート写真、実際に彼女が生活する部屋の姿が展示されています。彼女が義足で歩く映像が流れる部屋も素敵でした。写真で撮ると、動画なのでブレブレでうまく撮れず残念。

と、書き出したらキリがないのですが、今回記事&写真でも紹介しきれないほど(実際、私もすべてのエリアを回れていないので)、今回の「あいちトリエンナーレ2013」は作品数がすごい国際芸術祭!大阪から行かれる方は、私のように日帰りではなくぜひ泊まりで見に行ってほしいです。康生会場の志賀理江子氏の写真展が見たかった。。。。見どころでおすすめしておきながら見られなかったことに後悔。いや、まだまだ開催中なのでリベンジしますよ!

皆様も10/27(日)まで開催されておりますので、アートに染まった愛知へぜひ足を運んでみてくださいね!長文にお付き合いいただき感謝です!

●「あいちトリエンナーレ2013」 開催概要

【会期】8/10(土)~10/27(日)(79日間)

【会場】名古屋地区→愛知芸術文化センター、名古屋市美術館、長者町会場、納屋橋会場、中央広小路ビル、オアシス21、名古屋テレビ塔など

    岡崎地区→東岡崎駅会場、康生会場、松本町会場

【料金】国際美術展 前売り1400円、当日1800円※団体割引やフリーパスもあり

【お問い合わせ】あいちトリエンナーレ実行委員会事務局

【電話番号】052-971-6111

【ホームページ】http://aichitriennale.jp/

【取材・文=関西ウォーカー編集部 金山友香】

この記事の画像一覧(全26枚)

キーワード

テーマWalker

テーマ別特集をチェック

季節特集

季節を感じる人気のスポットやイベントを紹介

いちご狩り特集

いちご狩り特集

全国約500件のいちご狩りが楽しめるスポットを紹介。「予約なしOK」「今週末行ける」など検索機能も充実

花火特集

花火特集2025

全国約900件の花火大会を掲載。2025年の開催日、中止・延期情報や人気ランキングなどをお届け!

CHECK!全国の花火大会ランキング

CHECK!2025年全国で開催予定の花火大会

おでかけ特集

今注目のスポットや話題のアクティビティ情報をお届け

アウトドア特集

アウトドア特集

キャンプ場、グランピングからBBQ、アスレチックまで!非日常体験を存分に堪能できるアウトドアスポットを紹介

ページ上部へ戻る