【8/31(土)公開!】人気ドラマシリーズが映画化! 「劇場版タイムスクープハンター~」で共演する要×夏帆にインタビュー
関西ウォーカー
時空を行き来するジャーナリストの沢嶋が、歴史の真実を明らかにする姿を描くNHKの人気ドラマシリーズが映画化。本作では、沢嶋が新人のヒカリと共に織田信長の築いた安土城焼失の謎に挑む。ドラマに引き続き、主人公の沢嶋を演じる要 潤と映画版の新キャストとしてヒカリを演じる夏帆が映画の見どころから裏話まで、たっぷりと語ってくれた。
─2009年から始まったテレビシリーズがついに映画化ですね。このシリーズに主演としてたずさわっている要さんは、映画のお話を聞いた時はどう思われましたか?
要「テレビシリーズも5年目になるので、映画化されることに感激しましたし、当初から映画も視野に入れていたので“ついにきた!”という感じです。中尾監督とも8年くらいの付き合いで、家族みたいですし『タイムスクープハンター』は自分たちが生み出した子供のような存在。作品をよく我が子のようにたとえますが、この『タイムスクープハンター』は生まれたての子供ではなく6歳(パイロット版は2008年に誕生)になる意思を持った子供みたいなもので世の中にしっかりと出しても不安はないという感覚ですね(笑)」
─夏帆さんはそういったある程度作り上げられた世界観がある作品に飛び込んでいくことに、新キャストとして不安はありませんでしたか?
夏帆「今回の映画版のスタッフさんはドラマシリーズも手がけられていて、作品に対する想いがすごいので、そのみなさんの足を引っ張らないようにと思っていました。映画版から参加させていただいた私も、テレビシリーズのころから携わっていらっしゃる方の熱い気持ちに負けないようにと心がけていました」
─中尾監督はテレビシリーズからの続投ですが、映画版との演出の違いは感じましたか?
要「テレビシリーズと映画版の違いをなくしたという感覚です。スタッフもテレビシリーズからの方たちなんですが、すでに出来上がっている呼吸を壊さないようにはしていました。テレビシリーズでもいろいろと試行錯誤をしながら作ってきたんですが、これまで培ってきたものは僕らにとっての正攻法なので、それをそのまま映画でもやりました」
─テレビシリーズでの主人公はあくまでも歴史の真実を伝える“ジャーナリスト”として登場していたのが、映画版では物語そのものを作り深く関わっていきます。沢嶋という役について改めて考えることはありましたか?
要「テレビシリーズでは視聴者に情報を伝えるというだけだった沢嶋が、映画版ではストーリーにより絡んでいくんです。でも、“沢嶋にならなきゃ”という感覚はテレビ版のシーズン2が終わったあたりくらいからすでになくて、役を使い分けるのではなく自分がそこにいるという自然体に近い感覚でした」
─夏帆さんは現場の雰囲気はいかがでしたか?
夏帆「実はこの作品はテスト撮影があまりなく、ある程度、監督から動きなどの説明はしていただけるんですが、現場に入ったらすぐ本番という状況だったんです。なので、撮られている感覚が全然なくて不安だったので、監督に“これで大丈夫ですか?”って聞きにいったら“大丈夫、撮れているから!”っておっしゃるんです(笑)。メガネや槍の先にカメラを付けたりとかすごくおもしろい撮り方をしていて、その映像もすごく臨場感があるんですよね。こんな現場はこれまで経験したことがないですし、この現場ならではだと思いますね。すごく楽しい現場でしたし、勢いもあって自分もハイな状態でお芝居にの臨めました」
─中尾監督もきっと役者さんを気持ちよくお仕事をさせてあげるのが上手なんでしょうね。
要「そうですね。中尾監督は役者と同じ目線で僕らの気持ちを最優先に考えてくれる方なんです。“監督のためなら何でもやろう”って思わせてくれる大きな器を持っていますね。役者からのアイデアに対しても、絶対にNOとは言わないんです。普通なら監督の意思・意向のもと映像を撮っていくと思うんですけど、中尾監督はほかのスタッフのことをとても信頼しているから、出来上がってきたものに対してはすべてOKを出すんですよね。シリーズが始まった当初はいろいろと事前に決めて段取りを踏んでやっていたんですが、最近の中尾監督は“今日は○○のシーンを撮ります”とだけ役者に伝えて、カメラを回しだすんですが、役者は戸惑ってしまうことが多いんです。だけど、監督はその戸惑っている感じがいいらしいんです」
─本作は彦根城を安土城に見立ててのロケも行われています。滋賀での撮影で思い出に残っていることは?
要「時任三郎さんを先頭に安土城の石段をのぼっていくシーンがあるんですが、その撮影の時、ちょうど大きな台風が近づいていたんです。だけど、石段のシーンはその日しか撮影ができないということで決行したんです。雨もすごかったし夏帆ちゃんは石段で滑ったりしたんですが(笑)、映像になるとすごい迫力がありました。普通は雨のシーンも画面に写るように、機械で雨を降らすのに今回は本当にドキュメンタリー。テレビシリーズでも“のろしを上げろ”というエピソードがあったんですが、ちょうど撮影の時に急に大雪になったんですが、それをそのまま撮ったんです。テレビシリーズからハプニングを含め“瞬間”を映像で切り取ることを大切にしていて、それが最高なんです。“瞬間”を切り取るのがこの『タイムスクープハンター』の醍醐味だと思いますね」
夏帆「あの状況で撮影を決行する現場ってなかなかないですよね(笑)。でも、すごくカッコいい作品になっていて驚きました。音にも迫力があって、これは絶対にスクリーンで観るべきだなと思いました。オープニング映像もカッコよすぎて、鳥肌が立ちました。撮影をしている時からスタッフのみなさんもおもしろいものを作ろうとされていたので、これはすばらしい作品になるんだろうなと感じましたし、その出来上がりが自分の想像を超えていましたね」
要「13日の短い撮影期間と決して多くはない予算で、ここまでのクオリティの作品ができるんですからこの作品は発明品ですよ(笑)。世界に羽ばたいていける映画になっていると思いますし、テレビシリーズからのファンの方にはもちろん、今回初めて観る方にも楽しんでいただける作品になったので、より多くの人に観ていただきたいです」
【取材・文=リワークス】
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