酒女倶楽部の日本酒レポート27本目~「新政 ひやおろし(秋田県)」~
関西ウォーカー
まだまだ暑いですが、秋めいてきましたね。この季節になると、酒女はムラムラ、ワクワクしてしまうのです。だって、「ひやおろし」の季節なんだもの〜!
ひやおろしって、大根おろしの新しいスタイルじゃないですよ。すごくわかりやすくいえば、日本酒の「秋味」、とでもいいましょうか。この季節にだけ飲める、秋の味覚なのです。
今回ご紹介するのは、「新政(秋田県) http://www.aramasa.jp/」という秋田のうま酒のひやおろしですが、このお酒のお話に入る前に、ひやおろしについて、プチ解説。
日本酒は、季節によっていろいろな種類のお酒が出てくるところがステキなんですが、春にでそろう新酒に対して、ひやおろしは、新酒をひと夏寝かせたもの。カレーだって「一晩寝かせたこのうまさ」となるように、日本酒も、ひと夏寝かせると、味がまる〜く、まろやか〜になるんです。だから「ひやおろしは、最もおいしいお酒」なんて言われ方もするんですよ~。
あ、さて、新政のひやおろし、お味のほどは…というと、いやはや、これがまた、うまうま♪飲んだ瞬間「これ、ひやおろし?!」というほどフレッシュな感覚がお口の中に。新酒に近いようなシュワっと感がほのかに漂ってきます。そしてほのかな甘みと、さりげないコク。これはもう、実りの秋にたくさんとれるお野菜、きのこ、海の幸などとぴったりです。ひと夏寝かせたといえども、やはりおろしたてのお酒は新鮮!フレッシュ系の日本酒が大好きな私にとっては、何ともうれしいお味です。
ところで、新政の蔵元、新政酒造さんのサイトを開くとわかりますが「六号酵母」というのがでーんと出てきます。なにやらバイオちっく。ですが、この酵母が、日本酒の味にとっても関係が深いのです。
日本酒は、米と水でできています。でも、米の水をふつうに置いておいても、日本酒はぜ〜んぜんできません。そこで出てくるのが酵母。この酵母ちゃんが、お米をクプクプと発酵させ、おいしい日本酒をつくってくれるんです。
酵母の種類によって、日本酒の味は変わってきます。六号のほかに、七号、九号などたくさんあって、それぞれに特徴アリなのです。「なるほど。で、六号酵母を使うと、味がどうなるの?」というあなた。今回もナイス質問ありがとうございます!一般に、六号酵母は、まろやかなお酒をつくる酵母と言われています。そして新政さんは、六号酵母をこの世に送り出した「生みの親」というわけなのですね。
酵母は目に見えないけど、日本酒になくてはならないもの。六号酵母ちゃん、これからも私たちにおいしい日本酒を提供してね♪酵母万歳!
甘さ度★★★☆☆ 辛さ度★★★☆☆ 女性度★★★★☆ 男性度★★★☆☆ ◆合う料理:おでん、鶏肉の煮物、白和え
◆このお酒を芸能人に例えると…さわやかな印象を持ちつつも、ゆるぎない存在感と清楚さが美しい「木村多江」さん! ※甘さ辛さ度、女性男性度、合う料理は、すべて高野の独断と偏見です。
【文・写真=酒女倶楽部・高野朋美】
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