感染注意!ノロウイルスの賢い対策法とは?
東京ウォーカー(全国版)
11月、東京都福祉保健局は報道発表資料でノロウイルスなどによる感染性胃腸炎に対して注意喚起を行った。例年、11月から2月にかけて、保育園や幼稚園、高齢者施設などを中心に腹痛、下痢、嘔吐を主な症状とする感染性胃腸炎の集団感染が多数報告されており、同局はこういった症状が流行する前に十分注意するよう呼びかけているのだ。
国立感染症研究所によると、小児科から報告されるノロウイルスなどによる感染性胃腸炎の患者数は、既に11月24日までの1週間に1病院当たり6.72人となっていて、前の週より16%も増加している。奈良市の幼稚園では11月19日、4~6歳の園児28人が7~18日に嘔吐や腹痛の症状を訴え、うち2人からノロウイルスを検出。県内で今秋初めてノロウイルスの集団感染を確認し、感染者が多い5歳児の1クラスを20日まで学級閉鎖にするなど、その勢いが拡がっている。
昨シーズン(当該年の第36週から翌年の第35週まで)は、都内の保育施設や高齢者施設などから、11月から2月まで487件、年間で567件と、過去5年間で最も多く集団感染事例が報告された(※都内の保健所に報告があった事例のうち、同一施設で10人以上の患者が発生し、かつ病原体の検出が確認された事例の件数。今シーズンは11月3日までに10件)。11月以降は、患者報告数が増加する傾向にあり、これからピークを迎えるという。
そんなノロウイルスの主な感染源と症状について、順天堂大学大学院医学研究科でプロバイオティクスを研究するグループは、「手指や食品などを介して口から感染します。腸管内で増殖すると、嘔吐、下痢、腹痛などを起こします」と説明。高齢者や乳幼児は脱水症状や発熱を起こすリスクも高いそうで、「健康な人であれば軽症で回復しますが、抵抗力の弱い幼児や高齢者では重症化したり、稀に嘔吐物を誤って気道に詰まらせて死亡したりすることがあります。特に高齢者施設では、免疫力の低い高齢者が集団生活する場であるため、感染症に対するリスク管理はとても重要です」とも語っている。
予防方法としては、手洗い・食品の加熱・次亜塩素酸ナトリウムで汚染場所を消毒すること、などが知られているが、上述の研究グループでは、さらに感染防御効果や免疫調節作用が認められている、乳酸菌シロタ株の飲用が感染防御の有効な手段になりうると期待している。実際の試験により、乳酸菌シロタ株の飲用で、発熱日数が短縮・腸内環境が改善され感染性胃腸炎症状の緩和をもたらす、ことが確認されたのだ。乳酸菌シロタ株の免疫力増強作用は、体内の抵抗力を高めるのだという。
近年、数多く報告されているノロウイルスをはじめとする感染性胃腸炎。その他の感染についても、防御手段になりうるという乳酸菌シロタ株は、食品の形態で手軽に摂取することが可能であり、日常の食生活に取り込むなど積極的に活用したいところだ。【東京ウォーカー】
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