魔女修行中の吉澤嘉代子にインタビュー!「魔女図鑑は私のカタログ」

2013年12月10日 19:11更新

九州ウォーカー

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2010年にオーディション「Music Revolution」に出場し、グランプリとオーディエンス賞のダブルを受賞した吉澤嘉代子。そんな彼女が、現在発売中のミニアルバム「魔女図鑑」をひっさげて、初めて福岡の地に舞い降りた。ユーモアのある歌詞、レトロだがどこか新しさを感じるサウンド、そして“魔女”というキーワードについて話を聞いた。

――初福岡とのことですが、福岡の印象は?

吉澤:福岡がこんなに寒いとは思わなかったです(笑)それは冗談ですが、福岡って私の中では遠いイメージだったのですが、こうしてプロモーションでまわっていると応援してくれるファンの方がこんなにいるんだ!と嬉しく思います。

――福岡出身の井上陽水さんが音楽のルーツだとか。

吉澤:物心がついた時から父親が陽水さんのものまねをしていたんですね。陽水さんの歌や、父親が歌う陽水さんの歌をその頃からずっと聴いて育ったので、陽水さんは好きですね。子供の頃から歌うのが好きな子でした。

――歌うのが好きだった少女が、音楽を始めようと思ったきっかけは?

吉澤:中学校の頃、学校に行けなかった時期があって、そのときサンボマスターの曲がCMで流れてきてすごく勇気をもらいました。サンボマスターは私のことを知らないけど、ちゃんと自分に歌いかけてくれているって。それから私も高校生になったらそんな音楽をしたいなーと思い、だんだんと曲を作っていくうちにずっと音楽を作っていきたいと思うようになりました。

――その後も音楽活動を続け2010年にオーディションに出場しグランプリを受賞。ミニアルバム「魔女図鑑」リリースとなりましたが、“魔女”というのはどういう経緯で付けたのですか?

吉澤:小学校高学年の頃、外の世界を遮断していて妄想の世界の中で生きていたような感覚でした。けれどいつか外の世界に飛び出したいという気持ちはもっていたんです。その時に魔女にさらわれる夢をみてとっても怖かったんですが、後々、あの時魔女に連れ去られていたら外の世界に飛び出せてたんじゃないかと思い、それからまた魔女が迎えにきてくれると信じて魔女修行を始めました。外の世界と繋がるきっかけとなった“魔女”は、すごく私の中では大事なキーワードとなってるので、初めて出すCDには“魔女”というワードを入れたかったんです。

――そんな「魔女図鑑」のタイトルの様にいろんな個性が見えるミニアルバムですね。1曲目の「未成年の主張」はニューミュージック感がたっぷりで、言葉で遊んでいるし良い意味でふざけた、キュートな楽曲ですよね。

吉澤:この曲はラブソングなんですけど、実はラブソングを書くのが苦手なんですよ。書くためには何か変化球を入れないと作れないので、歌い方を変えたり台詞を入れたりして面白さを追求しました。レコーディングでも一生懸命ふざけてみると「イイねイイね!」と周りが言ってくれたので、楽しく歌えていると思います。

――2曲目の「化粧落とし」は一変、どこか怖いイメージがあるけど滑稽な感じも見えるギャップを感じました。

吉澤:そうですね。この曲はお風呂の中でできた曲で、どれだけギャグを入れられるか、コントのようなイメージで作りました。悲しいんだけど笑っちゃうみたいな。誰にも見せられない姿を私がみんなの代わりに体現したいなって思いがこもっています。

――「恥ずかしい」は、とにかく恥ずかしそう!というのがすごく伝わってきますね(笑)

吉澤:(笑)。私は恥ずかしい気持ちになることが多くて、その気持ちを埋めるために言葉を出すのがまた余計に恥ずかしくて、恥ずかしさがループしちゃうんです。そんな感情自体を書きたいなと思い、具体的なことは言ってないんですけど歌詞にもある「恥ずかしい 嗚呼」と叫ぶことによって恥ずかしさが癒えるような、恥ずかしさへのレクイエムと思って作りました。

――「らりるれりん」は特に言葉で遊んでいるなと思う一曲で、漢字で書いてある文字とひらがなで書いてある文字を使い分けていて、字面がとてもキレイだなあと思いました。

吉澤:この曲だけに限らず字面にはすごくこだわりがあって、漢字、ひらがな、カタカナの組み合わせはとても考えます。この曲はすごく難産だったんですが、ラブソングを作ることの皮切りになったというか、ラブリーポップスを作れた最初の曲ですね。

――「泣き虫ジュゴン」はこのアルバムの中でガラッと雰囲気が変わりますよね。深い曲でいろいろ考えさせられるけれど、つかみどころがないイメージ。

吉澤:そうですね。これは17歳の時に書いた曲で、21歳の時に当時の自分にプレゼントする気持ちで一部書き直しました。昔からすごく泣き虫だったんですが、自分の気持ちを伝えるのが苦手で特にその頃は気持ちを伝えようとするだけで自然と涙が出てきちゃうくらい。どうしたら涙が出てこないか、泣いているこの気持ちをどうしよう、海の中で泣いたら誰にも気づかれないのにと思って作った曲です。ジュゴンはつかみどころがない動物のイメージがあって、この曲を聴いている人が自分に重ねてもらえるのかなって思って主人公をジュゴンにしました。

――「ぶらんこ乗り」はワルツでたくさん楽器が入っていて、どこか夢の世界のような感じがします。

吉澤:この曲は特に物語性が強い楽曲で、フィクションの中にノンフィクションが入っていて、自分自身でも好きと思える楽曲ですね。私が大好きな小説家、いしいしんじさんの「ぶらんこ乗り」の中に短いお話があって、それをモチーフに書きました。実はこの曲は夢の中でできた曲で、朝起きた時に覚えていたのですぐに録音しました。

――そんな体験、本当にあるんですね!では最後に、福岡の皆様に一言お願いします。

吉澤:福岡のみなさん、こんにちは!初めて福岡に来たのですが、ずっと来たいと思っていた土地なので来ることができて嬉しいです。これから大好きな福岡にたくさんライブで来れるように頑張りますので応援よろしくお願いします!

独特な感性を言葉にのせ、まるで次から次へと姿を変える魔女のように6人の吉澤嘉代子が詰まった多重人格なアルバム「魔女図鑑」。次に会うときには本当に“魔女”になっているかもしれない。【福岡ウォーカー】

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