映画「晴れのち晴れ、ときどき晴れ」。4年ぶりの主演作となるEXILE・MATSUにインタビュー

関西ウォーカー

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瀬戸内の港町を舞台に37歳で無職の男と、突如彼の前に現われ、娘だと名乗る17歳の少女や地域との絆を描いたハートフル・ムービー「晴れのち晴れ、ときどき晴れ」。明るいお調子者の主人公・定虎を演じるのは“松本利夫”ことEXILEのパフォーマー、MATSU。4年ぶりの主演作にかける意気込みと、俳優、パフォーマーとして向き合った本作への思いを語ってくれた。

─今回、作品の出演オファーを受けた時はどんな気持ちでしたか?

「今回、4年ぶりの主演ということで“よっしゃ!”とうれしかったのと同時に、気合いも入りつつプレッシャーもあったという感じでしたね。台本を読みながら“こんな感じかな”とか、自分が演じる役柄を作っていっていました。芝居の経験は少ないですけど、これまでに演じさせていただいた役の引き出しにあるテイストだったので、なんとなく自分の中でイメージはできていたんですが、同じ人は2人といないのと同じで、役も2つとないですし、実際に演じてみたら全然違ったんですよね。思っていた以上にむずかしかった印象です」

─どういったところがむずかしかったですか?

「普段は使わない言葉の言い回しがむずかしかったですね。あとは監督がイメージしている定虎と、僕が作っていった定虎に多少のズレがありました。監督は丸く、やわらかいイメージで、僕は無骨とまではいかないけれどゴツゴツした印象で役を作っていったんです。撮影に入った時に、監督から“表情じゃなくて、雰囲気を丸くやわらかく…”って言われて。怒るシーンでも“丸く角が立たない感じで”という表現を言われて、むずかしかったです。優しくとか、かわいくならわかるんですけど…。そういう部分を注意しながら撮影していました。監督が目指す定虎は、映画を観てくださる方にとっても“愛くるしい”とか“憎めない”というイメージがキーワードになっていたんでしょうね。僕も監督とお話をさせていただいて、そのイメージについてなるほどと思いながら役を作っていきました」

─定虎はクルクルと変わる表情が魅力でした。

「撮影しながら、いい意味での苦労、大変さを感じていました。頭で考えながら演じてしまうと、表情や仕草に出てしまうし…でも、なにも考えずに演じたらふわっとした芝居になってしまうなと思ったり…。ふり幅が広いキャラクターにしたいと思っていたので、そのあたりは気をつけていました。顔の表情や動きも大げさにするとか、自分の中で“静と動”を意識していたかなと思います」

─定虎は37歳のフリーターで故郷へ出戻り。さらに突然、娘だと名乗る少女・美羽も現われます。2人は親子だけでなく、ひょんなことから高校の同級生という関係にもなります。演じる際に距離感など心がけていたことは?

「見た目もなんですが、親子に見えるかどうかギリギリのところで、どうすればパパに見えるのかなと僕は思っていて…。実年齢的にもギリギリなんです(苦笑)。だけど、あんまり“なぁなぁ”にならないよう、温度感はすごく心がけましたね」

─美羽役の宮崎香蓮さんとは、そのことについてお話はされましたか?

「クランクインの時に“はじめまして”からスタートして、そこから親子の空気感を作っていったんですが、現場で香蓮ちゃんは僕のことを“MATSUパパ”って呼んでくれていたんです。実は僕にとって、それがすごくよくて“MATSUさん”って呼ばれるよりも、“MATSUパパ”って呼んでくれたことが、娘とお父さんという雰囲気を周りも作ってくれたと思いますね。僕の話し方もそういったパパっぽくなったりして、すごくいい空気感を香蓮ちゃんが作ってくれていました」

─作品のクライマックスで、岡山に伝わる音頭“うらじゃ”を踊るシーンがあります。どれくらい練習しましたか?

「2週間くらいですね。もともとパフォーマーをさせていただいていて、周りの人からは“すぐに踊れるだろう”って思われがちなんですけど、今まで自分がやってきた海外のダンスとは別の和の踊りなので、自分の体に染み込ませるのはすごく大変でした。たとえば、イタリアンや中華料理を作れる人が果たして和食の肉じゃがを上手く作れるのかと言ったらそうじゃないと思うんですよね。ダンスをジャンルわけすると、僕は和の踊りに関しては素人ですし、逆に言えばダンスをしているがゆえに、ヘンなクセがあるからこそ、やりづらい部分もあったり。踊りのかたちを作っていくことはできても、そこに対する味や深みだったりは探究心・追求心がないと生まれてこないとできないなと思ったので、うらじゃの映像を見たり歴史を学び、自分の中に落とし込んでいって、表現させていただきました」

─今回、うらじゃに挑戦してみて踊り、ダンスの楽しさを再発見できたのでは?

「そうですね。今までは海外のダンスを吸収していて、今回初めて日本のものを自分の中に取り入れたんです。改めて日本人として日本の文化を感じました。今までずっと海外のダンスを僕は見てきていたので、考え直したというか…。日本のパフォーマンスもおもしろくて、伝統と深みがあるなとやっていて感じました。改めて日本人として日本のよさを知るべきだと思いましたね」

─これから映画をごらんになる方に、作品の見どころを教えてください。

「この作品のテーマである絆、故郷を愛する気持ちを表現した作品になりました。大きな幸せをいきなり実現することは難しいけれど、隣にいる人を幸せにする気持ちを持つことによって、それが広がって大きな幸せになっていくということを伝えられればうれしいです」

【取材・文=リワークス】

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