ニューシングル「Sweet Dreams」が発売中のBIGMAMA。Vo＆G・金井に直撃した！

BIGMAMAのニューシングルは、オリジナル2曲＋カバー2曲という4曲構成になった。そこに込められた想いとは、何なのか？　洋楽と邦楽のバランスを常に考えながら、新しい音楽を生み出していこうと奮闘する姿勢に迫ってみた。

―今回のテーマから教えてもらえますか？

｢歌詞をテーマに、この曲を書きました。僕らがレベルアップしていくいために、ライブで美しく終わるためにですね。『Sweet Dreams』がテーマで、ライブのラスト1曲でいかに展開して、説得力を持たすことができるかを考えました。どうしたら、心揺さぶる魔法の言葉になっていくかですよね。夢とか希望とかぼんやりしたものを光だとして、明日が楽しみになるために、そういうものを用意し続けたいなと。それに明日をもっと楽しむために、心がけたほうが生きれると思うんです。何か楽しみな事があって、ルーティン化していくのは、しんどい事ではないので耐えられる。喜びを用意しておくと、上手に生きていけるはずなんで｣

―頂いた資料に｢信じ“ぬ”者は救われ“ぬ”｣と書いてあって、その言葉に非常に興味がわいたんです。

｢最近のテーマだというと堅いですけど、『信じる者は救われる』という言葉は、美し過ぎるという疑念を持っていて。テレビもネットのニュースもネガティブなものと食べ物のニュースしかないし…。そんな中、自分たちの音楽を信じて物事を進めていかないと、上手くいかないと思うんです。自信を持っていかないと、人もついてこない。現実的に汚していくと、『信じ“ぬ”者は救われ“ぬ”』という言葉になるかなと。希望を用意することと疑った過程を持った上で、自信を持つことは必要だというストーリーですね｣

―なるほど。個人的には、昨年のRUSH BALLでのライブで大きな決意を感じたんですね。

｢ラスト前に出させてもらって、素晴らしいものができたと思います。でも、現状の限界だとも感じた。もっと突き抜けたパフォーマンスをしたいなと。その時に、今ある以上の曲を作らないといけないと思ったんです。生きながらえる方法は、唯一無二のものを作ることなので。そういう意味では、このシングルを作るひとつのきっかけにラッシュボールはなっていますね｣

―シングルの2曲オリジナル2曲カバーの計4曲という形も凄く良いなと思いました。

｢シングルをもっと欲しいと思ってもらえるものにするために、力の入れ方を考えないといけないですから。1曲目は、ライブの終わりを感動で終われる曲。2曲目は、ライブの始まりを熱狂的に迎えられる曲。3曲目と4曲目に洋楽と邦楽のカバーを入れたのは、バンドで活動していく中で日本の言語を理解して進めなければならない思いがあったんです。洋楽と邦楽の中間を意識して、そこを撃ち抜く感覚というか。シングルを表現する上で、この4曲はバランスがいいんじゃないかと｣

―今までも洋楽と方角のバランスをすごく意識してきているなと思っていたんです。

｢もともと洋楽が好きですけど、自分は日本人だし、日本でライブをするわけですからね。洋楽のメロディーの気持ちよさはあって、でも日本語だと、その言語が先に入ってくる。そのバランス感覚は、ずっと試していますね。兼ね備えることができたらいいなと。それぞれの良いところを活かしたいですね。滑らかなメロディー部分なら英詩にしますし、そのあたりのデリケートゾーンは毎回、最後の最後まで考えます。誰に向けてと特に設定もしていないですし、どんなシチュエーションでも、どんな世代にも負担をかけずに伝えていきたいですね。例えば今の10代にしかわからない言葉もキャッチーだと思うけど、普遍的で本質的なものを描きたい｣

―勝手ながら、次の展開も気になるんです。

｢次は次でという感じですが、ロックとクラシックで熱狂するエンタテイメントに振り切ったアルバムを作りたいです。今回、最高基準でスタンダードなシングルを作れたので、この感じで揃えていきたい。シングルで気持ちよくリスタートできたので、ライブが楽しいアルバムにしたいです｣

―たっぷり、お話が聞けました。ありがとうございました。

【取材・文＝鈴木淳史】