大ヒット『アナと雪の女王』!エルサとアナはリアルな普通の女の子

東京ウォーカー(全国版)

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第86回アカデミー賞で長編アニメーション映画賞及び主題歌賞の2冠を獲得したミュージカルアニメーション『アナと雪の女王』が3月14日に日本公開された。初週の数字が発表され、驚異的な成績を収めている。3日間の累計動員が79万2636人、興行収入が9億8640万5300円となり、これは2014年のオープニングとして最高の数字となっている。現在、全世界興行収入においてアニメーション作品の第1位は2010年に公開され、日本でも記録的な大ヒットとなった『トイ・ストーリー3』の10億6317万1911ドル(Box Office Mojo調べ)だ。本作『アナと雪の女王』は現時点で10億2658万6593ドルの第2位に位置し、1位の記録まであと約3660万ドルに迫っている。この調子で数字を伸ばせば、逆転は間違いないところだろう。そんな爆発的ヒットとなった『アナと雪の女王』の監督を務めたのがクリス・バックさんと、ディズニーの長編アニメーション作品史上初の女性監督となったジェニファー・リーさんだ。1月に来日した際、おふたりに話を伺った。

――ディズニー普遍のテーマ「愛」を打ち出しつつ、現代的なテーマもしっかり盛り込まれていますね。本作は世に送り出すまでに何度も頓挫があり相当の苦労があったと聞きましたが、完成した時の思いを聞かせてください

クリス監督「もうこの作品は家族同然、子供みたいなものですよ。だから、全世界でこれだけ大ヒットしたという事実を前に、圧倒されるような感じがしていて、それらを吸収することができていないんです。私はアーティストとして、観客の心に響くものを常に作っていきたいと思っていますが、私たちが思っている以上のものを観客が与えてくれています」

ジェニファー監督「エルサが歌う『Let It Go』が25ヶ国語バージョンで作られた、と聞いた時に、この作品の持っているインパクトに気付かされました。私が閉じた空間の中で一生懸命仕事をして作り出している作品が、世界中の人々と分かち合えている、ということはなかなか実感しにくいのですが、これを聞いた時に強く実感できました」

――『塔の上のラプンツェル』(2011)、『メリダとおそろしの森』(2012)に続く3代目のヒロイン映画ですね。いずれの作品も女性の強さをしっかり打ち出していますが、本作は特に「男に守られるだけの女ではない」という部分があると思います。そこは意識して作られたのですか?

ジェニファー監督「特にそういう意識はなかったですね。私はこの作品で、すごくリアルなキャラにしたいというアプローチをしました。何か特別な女の子ではなくて、さらに言うなら女の子はこうあるべき、ではなくて、普通の女の子ってこうよね、という部分です。どういうふうに愛するのか、求めるのか?綺麗なドレスを着たらすぐにシミをつけてしまうとか、恐れなくても良いのに恐れてしまうとか、そういったところを意識して作っていきました。たぶん、そういった部分が観客の皆さんに伝わったから、そしてそういう女の子がいるということが理解できるから、とても響いているのかなと思います」

――ではキャスティングについて、特にエルサ役のイディナ・メンゼルさんについて聞かせてください。彼女の歌う「Let it go」はまさに圧巻ですね

クリス監督「イディナ・メンゼルさんはブロードウェイ、テレビで見てよく知っていました。そしてエルサ役は本当に特別な人間を探していたのです。エルサ役はオーディションでした。そこで彼女に来てもらい、歌については歌ってもらうまでもなくその実力を知っていましたが、彼女は私たちを前に、アニーの『トゥモロー』を歌ってくれました。もうめちゃくちゃ楽しかったですね。彼女の声質や演技の素晴らしさはもちろんですが、何より強い面を持っていながら、同時に脆さもはらんでいて、まさにエルサを演じるに完璧でした。ご存じのとおり、エルサの内面の葛藤を見事に演じてくれました」

――全世界的ヒットについてどう感じていますか?またその要因はどこにあると思いますか?

ジェニファー監督「それが一番難しい質問なんです。私たちがエキサイティングだと思うのは、これまでのディズニー・スタジオで描かれた最も強いキャラクターであるということです。また、ミュージカル部分を現代的な形で見せられているのはロペス夫妻の力が大きかったです。映像も技術的に一番壮大なストーリーで、そういうところが世界中に響いているのだと思っています」

クリス監督「そして、キャラクターも魅力的で、見る人によって共感するキャラクターが異なります。アウトサイダーとしてのエルサには、特別な力がありながら、その力を見せることへの恐れも、恥ずかしさもある。ヒーローであるアナには、特別な何かの力があるわけじゃないですが、大きなパワーがある。オラフもとても心が温かく、無垢な愛を出せるキャラクターでチャーミングでもある。様々な側面を持っている多くのキャラクターに、それぞれの方が個人的に感情移入してくれている点も大きいと思いますね」

――「Let it go」の動画フル公開やsing-along versionの劇場公開など、ディズニーとして攻めの姿勢ですね

ジェニファー監督「sing-along versionは、劇場で子供たちがみんな歌っているのを見て、クリス監督と2人で話をしていたのです。そうしたら、ジョン・ラセターさんが『やろうじゃないか!』となって。25ぐらいの劇場でやってみようというアイデアでしたが、今度は興行側から『もっとやろう!』と言ってくれて、結果的には1000以上の劇場で公開することになりました。劇場公開が終わる前のさよなら代わりの大イベントになりましたね。この作品が日々もたらしてくれることに本当に驚いています」

※ここで逆にクリス監督から記者に質問が!

クリス監督「日本ではどうなのかな?『日本人は人前では歌いたくない人が多いから苦手』とも聞いているのですが」

記者「確かに日本人は恥ずかしがり屋が多いので、知らない人が多くいる中で歌うのは苦手かもしれません。でも、こういう場を作ってもらえれば、きっと歌いたい人も多くいると思うので」

クリス監督「では日本でもやりましょう!是非ともエルサのように心を解放して歌って欲しいですね」

最後に、ジェニファー・リー監督&クリス・バック監督から動画メッセージも頂戴しているので、こちらも併せてチェックして、週末の3連休は是非とも『アナと雪の女王』を見に劇場へ出かけよう!【Walkerplus】

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