【その1】公開中の映画「ぼくたちの家族」で妻夫木×池松が初共演! 互いへの思いや注目の若手監督について語る!
関西ウォーカー
「舟を編む」(’13)で第37回日本アカデミー賞優秀作品賞を始め、数々の映画賞に輝いた石井裕也監督。そんな彼の最新作「ぼくたちの家族」は、新進気鋭の作家・早見和真が自身の体験を下に書き上げた同名小説を原作にした家族の物語。ある日突然、母にされた余命宣告をきっかけに、バラバラだった家族がひとつになっていく姿を描き出す。
一家の長男・浩介を演じる妻夫木聡と、その弟・俊平役の池松壮亮が作品のこと、初共演の感想などを語ってくれた。
─今回は初共演で兄弟役ですね。最初はお互いについてどう感じていましたか?
妻夫木「壮亮とは共演したいなとずっと思っていたし、こんなに早く共演できるとは思っていなかったのでうれしかったですね。偶然にも同じ事務所で、マネージャーも同じなので一度ゴハンを食べたことがあって“共演できたらいいね”という話はしていたんです。壮亮自身に思い入れがあり、その気持ちを“弟”という存在に置き換えて演じればよかったので、すごくやりやすかったし、助けられました」
池松「たぶん僕の方がずっと妻夫木さんと共演したいと思っていました。同じ福岡県出身だし、中学生のころから“妻夫木さんに似ている”と周囲に言われていて、勝手に妻夫木さんにシンパシーを感じていたんです(笑)。妻夫木さんの映画が公開されると初日に観に行っていました。でも、まさかこんなに早く共演できるとは思わなかったですし、いきなり兄弟役だとは思わなかったのでうれしかったです」
─お互いのどういったところに、すごさを感じていましたか?
妻夫木「空気感ですね。お芝居をただのお芝居だと捉えず、お芝居=生きものだと思っている。どんな役でも、主演であってもそうでなくても、生きた芝居で作品に挑む壮亮の姿勢が好きなんです。それに、壮亮の何かに抗っているような感じが好きなんですよね。自分に嘘をつかずに取り組んでいる姿勢は間近で見ていて、見習う部分でもあったし、刺激にもなりました。単純にすごいなと思いました」
池松「妻夫木さんは自分にはないものばかりたくさん持っていて、カッコよかったですね。だからこそ、映画界の第一線で活躍しつづけているんだなと思います。たかが1本、されど1本の映画にここまで情熱をかけられる人は初めて見ました」
─本作の石井監督は『舟を編む』などで注目を集める若き実力派ですが、一緒にお仕事をしてみていかがでしたか?
妻夫木「石井監督は役者、作品と共に心中してくれる覚悟を持ったすばらしい方ですね。僕ら役者に対しても、言葉で言わずとも“それでいいのか”という投げかけもしてくれるし、一緒に悩んでくれる。ずっと石井監督とは一緒にやりたかったので、こんなに早く実現するとは思ってもみなかったですね。石井監督は僕よりも年下で、初めて一緒の現場だったので、なにかあるかなと思ったらそんなことはなくて、一緒に過ごしてみて“やっぱり年齢って関係ないな”と実感しました。そういった年齢を感じさせないというのは、それだけ石井監督がすごいんだと思いますね」
─演出でほかの監督と違いを感じた部分は?
妻夫木「基本的にはモニター越しではなく、その横で実際に僕たちの演技を見ているし“芝居がよければなにを撮ったっていいものが撮れる”という持論があるみたいで、よくないと思ったら絶対にOKは出さない。そういう安心感はあるから、一緒にお仕事ができてよかったです」
池松「石井監督とはWOWOWのドラマ(=『エンドロール~伝説の父~』)で初めてお仕事をさせていただいて、今回が2回目なんですが、すごく居心地のいい現場なんです。石井組は現場に行くだけで楽しいし、石井さんと他の監督となにが一番違うかといえば、石井さんは映画を芸術としてとらえるのではなく、さらにその先にある表現を信じている気がするんです。石井監督が描く家族像にすごく興味があったし、兄役が妻夫木さんということで“やるしかない”という気持ちになりましたね」
※【その2】に続く
【取材・文=リワークス】
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