【その2】公開中の映画「ぼくたちの家族」で妻夫木×池松が初共演! 互いへの思いや注目の若手監督について語る!

関西ウォーカー

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※【その1】の続き

─兄弟役を演じる上で工夫、心がけていたことはありますか?

妻夫木「特にはなかったですね。でも、撮影初日に空き時間ができて、壮亮が野球をやっていたということもあって、グローブを買いに行ってキャッチボールをしたんです。思いつきでやったことですけど、言葉ではなく、ボールを投げあうことで言葉以上のつながりを持てたような気がしてよかったですね」

─それぞれが演じたキャラクターはどのように捉えて演じられていましたか?

妻夫木「長男である浩介がどういう人なのか実感が湧かなくて、それをどう打破していけばいいのか悩みました。ただ、できもしないのに“なんとかオレがしてみせる!”と思ってしまうところが“兄貴”ならではなのかなと思いますね。僕自身は次男なので、性格的にも楽観的な俊平に似ているんですけど、僕の兄貴は浩介みたいな人で最初に台本を読んだ時は兄貴の顔が浮かびました。浩介を演じるのはしんどかったけど、原田美枝子さん演じるお母さんの笑顔を見るのが救いでしたね」

池松「俊平も家族の状況をすべてを分かりながら、わざとおどけてみたり、楽観的に振る舞っていると思うんです。俊平という役柄よりも、今回は弟という役割を演じることに意味があったというか…。僕は姉と妹、弟がいる長男なので兄貴はいませんが、弟として兄貴のことをつねに見つめようと思って演じました」

─本作を経て、ご自身の“家族観”に変化はありましたか?

池松「最初は、家族を題材にした映画をあまり信じていなかったんです。映画を作る人間にも観客にも家族があって、ドキュメンタリーという表現が持つ力の大きさは観客も知っているはずなのに、それにあえて作りものである映画で対抗することに“勝ち目はないでしょう”と思っていたんです。でも、石井監督は実際に7歳のころにお母さんを亡くしていて、男2人兄弟の次男坊で“当時はなにもできなかった”とおっしゃっていて、その当時のことを取り返そうとしているんじゃないかなと感じたんですよね。そんな石井監督が描く家族に興味があったというか…ダメなところもあるけれど、チャーミングな家族の姿を描くだけでも、小さな幸せがたくさんの人に広がるんじゃないかなと思います」

妻夫木「家族にはさまざまな形があって、正解のないものに向かってこの映画を作りました。人は“いい家族”“悪い家族”というふうに白黒つけたがるけれど、どちらも家族であることに代わりはないし、どちらもいいんじゃないかと思えるようになったんですよね。今回の作品に出演して、ごく当たり前だと思っていたことがすごく幸せなことだったんだって観終わった時に改めて感じました。そばに家族がいつもいることが幸せなことなんだなって。僕も両親には一日でも長く生きてほしいなと思います。だからといってなにかをするわけではないけれど、いてくれるだけでいい。それが家族なんだなって思います」

【取材・文=リワークス】

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