暑いのに鍋!?きのこを使った「菌活鍋」が夏バテ対策にいい理由
東京ウォーカー(全国版)
今年の夏は、昨年までの酷暑から一転して冷夏になると予想され、夏の盛りでも体が冷える“夏冷え”に悩まされる人が多くなるという。また、食欲不振による“夏痩せ”や、過剰に清涼飲料水やスタミナ食を摂取することで起こる“夏太り”も、夏に起こりやすい体調不良として知られているが、それらに効果的な対策として、“菌活”が注目を集めている。
菌活とは、体に良い働きをする“菌”についての知識を深め、積極的に摂取することで、心身ともに健康になることを目的とした活動の総称。チーズやヨーグルトに含まれる乳酸菌や、近年話題になった塩麹に含まれる麹菌などが有名だが、数ある食材のなかでも特に、夏の体調不良に効果的と言われているのがきのこだ。
他の発酵食品と異なり、きのこは“菌そのものを食べる”という点が特徴的な食材。βグルカンやビタミンB2、B6、食物繊維がたっぷり含まれていて、これらには体内の免疫機能を担う、腸の働きを活発にする効能がある。こうして腸内環境が改善されることで、健康的な体を維持することができるというわけだ。
漢方医として様々な書籍を手掛ける上田ゆき子さんによると、漢方では食材を、熱(ねつ:体を温める食材)、寒(かん:体を冷やす食材)、平(へい:その中間の食材)の3系統に分けて、体の状態に合わせて最適なものを摂取する、という考えがあるという。また、食べ方に関しても、白米より玄米、小麦粉より全麦粉といったように、「食材は一部分ではなく、まるごと食べた方が体に良い」とする“一物全体”という考えがあり、きのこは“平”と一物全体のどちらにも当てはまる、非常に優れた食材として、漢方の世界でも親しまれているそうだ。
暑い夏に鍋料理なんて、と不思議に思うかもしれない。しかし上田さんは、そんなきのこを使った鍋料理(菌活鍋)こそ、夏場の体調管理に最適なメニューだと語る。「そのまま食べれば寒の食材でも、火を通すことで熱の性質になり、体を温める食べ方ができます。夏に多く流通する食材は、寒のものが多いのですが、腸を活性化させるきのこといっしょに熱して食べることで、夏冷えの対策になるんです」とのことで、「熱することで消化吸収が良くなり、夏痩せの改善にも最適。カロリーの低い食材を使えば、夏太りも抑えられますよ」とも話してくれた。
都内では、夏に先駆けて菌活鍋を提供する飲食店が増えている。「GINZA春夏秋豚」(東京都中央区)では、3種類のきのこの他、薬味として塩麹、味噌、醤油麹などもセットになった「美肌 菌活コース~きのこたっぷり美肌コラーゲン菌活鍋」(5900円)が食べられる。また、「あくとり代官 鍋之進」(東京都渋谷区)では、唐辛子入りで発汗効果もある「菌活鍋!4種のきのことしょうゆ麹の薬膳火鍋」(1580円)が注文できるので、各メニューを食べ比べて、お気に入りの味を見つけ出そう。もちろん自宅で作るのもアリなので、気になる人はオリジナル菌活鍋作りに挑戦してみるのも面白いかも!【東京ウォーカー】
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