【その1】「グ~タラな兄は、普段の自分と近い役です(笑)」 銀杏BOYZ・峯田が語る初舞台への思いとは?母とは?
関西ウォーカー
セックスや暴力といった題材の過激さ。ろくでもない人間たちの姿を、痛いほどリアルに表現する演出。このスキャンダラスな見せかけの中から、人間に対する愛おしさが立ち上ってくる…。劇団ポツドールを率いる三浦大輔の独特な作品世界だ。今回のテーマは、三浦が長年温めてきた“息子にとっての母親”。「これは、真っ当な“親子愛”のホームドラマです」とは話しているが…。そして、これまでの集大成にしたいとの意気込みで、三浦ワールドを体現する力強いキャストがそろった。三浦の映画に出演経験のある2人、ロックバンド・銀杏BOYZの峯田和伸と、注目の若手・池松壮亮が兄弟役で主演。その義理の母に片岡礼子、父親役は田口トモロヲが演じる。この作品のキャンペーンに、峯田和伸が来阪、三浦との付き合いと初舞台への思いを語った。
Q:舞台は好きでしたか?
プライベートで観るのは好きでした。大学で東京へ来てから、パルコにも行きましたよ。その当時は、ナイロン100℃、劇団☆新感線、大人計画とか、観に行きました。
Q:自分で舞台に立ちたいとは?
なかったです。大変だなぁと思って観てましたもん。
Q:三浦さんと初めて会ったのは? どう口説かれた?
「ボーイズ・オン・ザ・ラン」という映画の顔合わせですかね。2008年。その「ボーイズ・オン・ザ・ラン」が終わってから、三浦くんが「いつか峯田くんともう一回、次はお芝居でやりたいなぁ」と、なんか漠然と言ってたんですけど、冗談で言ってんだろうなと思って、あんまり相手にしてなくて。で、2010年に三浦くんの「裏切りの街」という舞台で、銀杏BOYZが音楽担当で関わって、初めて彼と演劇で一緒に仕事できたんですけどね。その辺ぐらいからまた…ま、家も近いってものあって。歩いて1分ぐらいだから。それで、よくご飯とか一緒に食べてて「そのうちなんか、うん、やってもらうわ」みたいな感じで言われて。
Q:OKしたのはご飯食べながら? 覚悟は?
そうです、そうです、魚民で(笑)。ボクもいつか来るだろうなって思ってたんで、あぁ今だろうなと。ちょうどボク、銀杏BOYZのアルバムのレコーディングが終わりかけの時の話だったんで、タイミング的にも、あ、やれるかもなって思ったんですね。もしずっとレコーディング終わらないままだったら、「いやちょっと」って、断っちゃおうかなって思ってたんですけど。
Q:「裏切りの街」の音楽担当として参加してどうだった?
けっこう稽古場に行きました。で、初めて演劇の稽古場というのを見て。それで、あ、三浦くんの演出の仕方はこうか、とか。映画の「ボーイズ・オン・ザ・ラン」の時とは違ったんで、おもしろかったですね。その時に、なんとなく雰囲気というか、演劇ってこういうものなのかなっていう、内部は知れましたね。
Q:映画と演劇ではどう違うと感じた?
難しいですね。どこが違うか…う~ん、ソバとウドンみたいな感じですかね。同じ形状なんですけど、でもなんかまるっきり違う、原産から違うみたいな。なんかそういう違いを感じました。
Q:「裏切りの街」の感想は?
あまり客観的には観れなかったですね、やっぱり。暗転の時にこの曲がかかるっていうのは、もうわかっているんですけど、今日なんか違って聴こえるなとか、そういうのは気にして観てました。
Q:役者とミュージシャンと、やってる時は違う?
よくこういった質問受けるんですけど、わかんないんですよね。同じ心は同じ心なんですけど、スイッチが違うんですよ。でも、同じなんですよね、歌ってる時も、演技をしてる時も。だからボク、お芝居にはまだ出演したことがないんですけど、でも人前で、生の現場で歌うことはもう10何年やってきたので、今回初めて舞台やりますけど、なんとなく恐さっていうのはあんまりないです。歌っている時のあの感じでできるのかなとは、どっかで思ってるんですよね。
Q:今回の役柄のお兄さん、だらしないけど、峯田さんもグ~タラ?
グ~タラ、だと思います。あんまり自分と相違ないです。すごくしっかりしてるサラリーマンみたいな役だったら、できないかもしれないですけど、これだったらできる、と思ったので。普段の自分とちょっと近いところがあると思うので、そのままの感じの自分で演技ができるのかなぁ~って、思ってるんですけどね。
Q:話の内容とか、役柄について三浦さんと話した?
いや、あんまり教えてくれなかったです。ただ、お母さんとの話にしようかなっていうのは、少し前に聞いてて。でも、具体的には…だいたいの構成は最近、ちょっとはわかったんですけどね。
普段から、三浦君とごはん食べてる時も「最近何やってんの?」みたいな話するんですけど、プロットとか見たら、オレがあの時言ってたなぁというのがセリフになってて(笑)。普段から取材みたいな感じで、何だろな、と思って(笑)。たまに電話かかってきて「峯田くん、こないだのデリヘルの電話番号教えて」とか言われるんですよ。だから、けっこうボクと近いんです(笑)。今回のリリースも見たけど、あらすじにデリヘルって入ってますもんね。ボクの生活ですよ、これ(笑)。
三浦君の作るお芝居の主人公って、前からこういう人が多くて。2007年にやった「人間♥失格」っていう作品があるんですけど、その主人公と性格とか近いんですよ、今回の主人公も。
※【その2】に続く
【取材・文=ドルフィン・コミュニケーション】
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