逆輸入でブーム再燃!進化した“けん玉”ワールド

東京ウォーカー(全国版)

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近ごろ、日本古来の遊び「けん玉」が大ブレイク中!ルールに縛られず自由に遊ぶ海外流のスタイルが話題を呼び、ストリート系の若者たちの間で人気に火がついた。急速に競技者を増やし、先月、広島県で初のワールドカップも開催。子供の頃に「遊びつくした」はずのミドルエイジすらもハマってしまうほどブームが広がっているけん玉の奥深き世界を探ってみた。

まず、昨今のけん玉ブームは米国から逆輸入されたものである。海外との交流やイベント企画などをしているグローバルけん玉ネットワーク(GLOKEN)によると、世界的に人気に火がついたのは2010年ごろ。スケボーやBMXに興じる米国の若者たちが日本のけん玉に手を出し、自ら編み出した技を次々と繋げていく新しい楽しみ方を開拓した。屋根の上や断崖絶壁でプレイしてみたり、カッコ良さにこだわる「エクストリームけん玉」と呼ばれるスタイルが動画投稿サイトを通じて本家日本にも伝染。古くさいイメージを払拭して、一躍「クールな遊び」として取り沙汰されるようになったのだ。

遊び方だけではなく、けん玉そのものもスタイリッシュに変貌した。原宿のセレクトショップ「DECADE」では、カラフルなけん玉がズラリと並ぶ。オーナーのNOB氏によると、扱っているのはほとんどが海外製の製品だという。「輸入品のけん玉は、斬新な見た目はもちろん、技をキメることに特化した加工が特徴です。たとえばデンマークの『KROM』は玉に滑り止めを持たせているので、バランス系の技に向いています。技を決めた時の音にこだわるなら、ステイン塗装が施されたアメリカの『SWEETS』がオススメですね。驚くほど簡単に技が決まるので、一度手にすれば誰でもハマっちゃうと思いますよ」。

最近はXLARGEやBEAMSなどのアパレルブランドが国内メーカーとコラボしたけん玉も発売されるなど、国産品もオシャレ化が進んでいる様子。そんな「持っているだけでサマになる」けん玉の存在が大人のオトコを引きつけて、ブームを後押ししているのだ。また、ポケットに入れて気軽に持ち運べるため、海、キャンプ、リビング、会社の屋上など、各々のライフスタイルに合った遊び方を見つけやすいのも特徴だ。おまけに値段も安くて、とにかく魅力が尽きないのである。

さらに、けん玉には「初心者に優しい」という隠れた魅力がある。けん玉歴3年半にして3段の有段者であるNOB氏によると、誰でも1週間ほどで基本技は習得できて、2カ月あれば友達から達人扱いされるほど上手くなれるのだとか。そこで、けん玉未経験のライター(31歳)が短期間でどこまで上達できるのか、ガチで挑戦してみることに!「初心者は、まず『とめけん』『ひこうき』『とうだい』の3つの技から覚えるべし!」というNOB師匠の教えに従い、さっそく自腹で購入したけん玉で練習を始めてみた…。

カチ、カチ、カチ…「あ、できた!」。玉をまっすぐに引き上げてけんに刺す「とめけん」を、約30分で習得!調子づいて、あろうことか翌日に日本けん玉協会の本部に突撃。練習期間わずか1日、「とめけん」意外は何もできないくせに級位認定試験を受けに行ったのである。しかし、意外にも10級から7級までの初歩的な技は難なくクリアして、課題だった6級の「とめけん」も無事に成功。さらに、なんと初挑戦で「ひこうき」も成功して5級をゲットしてしまった!

実際にけん玉に触れてみると、大人がハマる理由がわかる。単純に子供より手が大きい分、微妙な力加減が調節しやすいのだ。また、難しそうな技でも大人の脳で考えるとロジックを理解しやすいため、コツを掴むのも早い。「形が変わると出来なくなる技があるため、けん玉は既に完成されたフォルムです。100年後も変わらず存在していると思うので、今覚えておけば子供や孫に教えられるという魅力も」(NOB氏)。そう、全国のお父ちゃん予備軍にとって、けん玉は習得しておいて損ナシのおいしいホビーなのである。 【東京ウォーカー/記事提供=週刊ジョージア】

※記事の内容は、無料スマホマガジン「週刊ジョージア」から一部抜粋、再構成したものです

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