平和のために村山富市元首相メルマガ発信
東京ウォーカー(全国版)
WEB&メールマガジンサービス「ちょくマガ」では、村山富市元首相のメールマガジン「今、話しておきたいこと」を配信中。第2回は「戦争を体験した者として」と題し、若き日の戦争体験を語っている。
大学在学中に学徒動員され、動員中に徴兵検査を受けて昭和19(1944)年9月に入隊した村山氏。「同世代の人間は誰も将来の夢やこれからの展望などを描くことはなかった」「『将来は何になろうか』なんて思ったこともない」。若くして命を落とした戦友もいる。故郷の大分は空襲で焼け野原になった。配属先の熊本で見た、空襲から逃げ惑う人の姿は今も忘れられない。
地元・大分には特攻隊の基地があった。20歳そこそこの若者たちが乗るのは帰りの燃料を積まない零戦。その意味がわかっていても、命令があれば出撃しなければならない。「そんなふうに有為な青年を無為な死に突入させた戦争なんか、絶対にしてはいけない」と話す。
こうした体験を経て政治家となり、70歳にして総理大臣に就任。戦後50周年の節目の年に、首相としての談話「戦後50周年の終戦記念日にあたって」(いわゆる村山談話)を発表することになる。過去を認めることで近隣諸国との新しい関係を築いていく。これが平和へとつながると信じたからこそだ。
第二次安倍内閣によって集団的自衛権の行使容認が閣議決定された今、日本国憲法第九条によって守られてきた平和国家・日本はどこへ向かうのだろうか。村山氏は「日本は、戦後約70年にわたり日本国憲法を大切に守ることで、“戦争をしない平和国家”として世界中に認められてきたのです。その平和憲法を無視した閣議決定は、絶対に認められない」と語気を強める。
90歳になった今も、メールマガジンという形でメッセージを発表するその原動力は、若き日に戦争の犠牲となった同世代の若者への思い。そして「首相を経験した者としての責任」と語る村山氏。“過ちを繰り返さない”ためにできることは何かを、今も考え、発信し続けている。【東京ウォーカー】
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