フィギュア羽生結弦、GPファイナル直前の練習はほぼノーミス!
東京ウォーカー(全国版)
12月11日(木)~14日(日)、スペイン・バルセロナで開催されているフィギュアスケートのグランプリファイナル。日本時間12月13日(土)午前5時、12月10日・11日の公式練習を終え、シニア男子シングルのショートプログラムが行われる。その直前情報をお伝えしたい。
前日までの練習を見る限り、ファンが最も気にかけているであろう羽生結弦の状態は決して万全とは言えない。本来は得意なはずのアクセルとルッツに苦労している様子で、練習中に何度も考え込む仕草を見せていた。クワド(4回転)トゥループは50%程度の成功率だが、クワドサルコウに至っては全く決まらない。タブレットで撮影した映像をコーチのブライアン・オーサーと確認しあう姿が印象的だった。聡明な彼のことだ。どうすれば良くなっていくのか、その道筋は見えているはず。ただ今回はあまりにも時間が足りない。試合本番までに仕上がるか、ぎりぎりの調整が続いている。
最も充実した姿を見せたのが町田樹。ジャンプの安定感は群を抜いており、クワドトゥループ、トリプルアクセル、共に練習を通してほとんど失敗していない。初日の練習時間には、早々にエレメンツの練習を切り上げ、振り付けの細かな所作、指先と足先の表現を繰り返し丹念に確認していた。試合会場で行われる公式練習は、選手にとっては氷の感覚を掴むための貴重な時間であり、可能な限りエレメンツの確認に時間を割きたいもの。そんな中、町田樹の公式練習は異彩を放ち、その仕上がりの順調さを感じさせるものだった。優勝候補の筆頭と言って差し支えない。
無良崇人はいつも通りの調整に終始し、NHK杯と同様の調子を維持している。ジャンプの踏み切りの感覚が合わずに失敗する場面も見られたが、これは氷のコンディションも影響しているのかもしれない。今回の会場は特設リンクなので、氷が通常の試合会場よりも柔らかい。そのコンディションへの対応が試合本番での成功のカギを握る。
海外選手の中で、状態の良さが目に付いたのはマキシム・コフトゥン(ロシア)。ジャンプの安定感はもちろんのこと、最近になって風格を感じさせるようになった。昨シーズンとは雲泥の差だ。また、地元スペインのハビエル・フェルナンデスにとっては負けられない戦いとなる。公式練習から歓声を浴び、ボランティアスタッフが大挙して練習風景を撮影しているような状況。期待を一身に浴び、相当なプレッシャーを感じているはずだ。
日本時間の12月12日(金)19時50分、本番前最後の公式練習が終了した。 羽生結弦は前日とは打って変わって良い状態になっている。冒頭でも触れたように、あれほど苦労していたジャンプの踏み切り、軸の取り方を見事に修正。2種類のクワドジャンプは 30分間の練習時間でほぼノーミス。期待の持てる状態に仕上がった。かつてない逆風に苦しむ今季の羽生結弦の復活を信じて見守りたい。【東京ウォーカー/取材・文=中村康一(Image Works)】
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