オクテでも勝機あり！進化版“文系街コン”潜入ルポ

最近、街コンの進化が著しい！ “地域密着型の大規模な合コン”として全国的に定着している一方で、「本好き限定」や「ゲーマー限定」など、インドアな香りが漂う趣味性の高いイベントが相次いで開催されている。“オクテな文系男子”でも短時間で実力を発揮することが可能になったということなのか!?このブームに今すぐ乗っかるべく、街コン文化の歴史や最新イベントの潜入レポートをお届けする。

街コンはちょうど10年前、2004年に栃木県宇都宮市で開催された「宮コン」が発祥とされている。複数の飲食店を貸し切って行う“街ぐるみの合コン”という大胆さが話題になり、地域活性化を狙って便乗する都市が急増。その後、渋谷や恵比寿が参戦したことで一気に知名度が上がり、4年ほど前から「街コン」という呼び名が定着していったのだ。街コン情報のポータルサイト、街コンジャパンによれば、平均年齢29歳前後の男女が年間50万人以上参加するほどの一大ムーブメントになっている。

街コンの魅力は、何といってもコスパの高さ。通常の合コンはせいぜい4～5人の女性としか知り合えないが、街コンは参加料金が5000円前後なのにもかかわらず参加者のケタが違う。100人以上の女性が参加するイベントが多いため、単純計算でコストが20倍以上も安い！婚活パーティーよりもカジュアルな雰囲気で、参加しやすいのもうれしいところ。

独身男性には“最強コンテンツ”にも思える街コンだが、実は弱点もある。職種も年代も趣味もバラバラな男女が大量に集まるため、なかなか気の合う相手が見つからないのだ。また、流動的に席を移動するため、短時間で会話を盛り上げないと名前すら覚えてもらえない可能性もある。しかし、人見知りの男性もご安心を。最近は、「謎解き」や「皇居ラン」など、趣味の要素を加えた街コンが急増しており、最大の難点であった“会話のきっかけ探し”に迷う心配のないイベントへと進化しているのだ。

そんな趣味性の高い街コンの中でも注目を集めているのが、アニメやゲームなどのオタクなジャンル。街コンジャパンによると、2014年から始まった人気ゲーム「モンスターハンター」ユーザー限定の「狩りコン」は、チケットが即日完売するほど大盛況だとか。他にも、閉館後の図書館で行われる「図書コン」や、貸切列車内で行われる「鉄道コン」など、 草食系男子でも実力を発揮できるイベントが目白押し！より効率よくマッチングできるようにパワーアップしているのだ。

そこで真相を確かめるべく、記者2人のアラサーコンビが最新の街コンに潜入することに。選んだのは、都内屈指の書店街で開かれる読書好きのための「神保町コン」。ルックスがイマイチでおまけに人見知り、という二重苦を抱えるコンビだが、本に関しては一応プロだ。「オレたち、ありのままの姿でモテるかも!?」と、期待と不安を抱きつつ、いざ戦場へ！

参加者が落ち着いて話せるように、「神保町コン」は比較的小規模な会場で行われるのが特徴。潜入取材当日は、20～30代の男女が約40人集まっていた。思いのほか女性のレベルが高い！危うく仕事を忘れかけたコンビだが、まずは冷静に女性たちに聞き込み調査を敢行。「文学部出身だから」「静かな男性が来ると思ったから」など、やはり神保町にぴったりな経歴や目的を持つ女性が多いようだ。20分ごとに行われる席替えタイムを迎える頃には、タメ口で話せるぐらいに仲良くなれた。しかも、スタッフが連絡先の交換を促してくれるため、確実に収穫を得られるのが良い。

飲食はフリードリンク＆バイキング形式。アルコールを入れてテンションを上げたいところだが、酔い過ぎには注意だ。14時スタートのため、ノリで下ネタを口走るとフツーにドン引きされる。また、スタッフによると“元カレ＆元カノ”トークも不評らしい。時間が限られているとはいえ、焦って距離感を縮めようとしたら負け！その点、記者コンビは抜け目がない。ちゃっかりと愛読書を持参し、「よかったら貸してあげるよ」とお気に入りの女性との“繫がり”を作ることに成功。自己主張が弱くグループトークが苦手な記者も、フリータイムに美女が1人になった瞬間を見逃さずマンツーマンでのトークに持ち込んだ！その後の展開は…。

恋愛経験も合コン経験も平均以下の記者コンビでも楽しめたように、街コンは誰もが自分に合ったイベントを選べるようになった。そう、オタクだろうが草食系男子だろうが、「書を捨てず、町へ出よう」な時代になったのである！クリスマスが迫った今は各イベントのスペシャルバージョンが開催されるため、普段よりもロマンティックなムードに。今すぐ最新情報をチェックしよう！【東京ウォーカー/記事提供＝週刊ジョージア】

※記事の内容は、無料スマホマガジン「週刊ジョージア」から一部抜粋、再構成したものです