「戦国BASARA」が大ブレイクした“3つの理由”

東京ウォーカー

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伊達政宗が英語をしゃべり、本多忠勝の外見はロボット風…一見ハチャメチャな設定のゲームタイトル「戦国BASARA」の人気がスゴい。なにしろ、昨今の女性を中心とする歴史ブームの引き金はこのゲームにあるといわれているくらいスゴイのだ!

08年12月の段階でシリーズ累計120万本を超える売上げを誇り、今年の4月からはアニメもスタート。飲食店や池袋のアムラックスとタイアップした企画にはファンが殺到している。

いったい、それほど多くの人々の支持を得ている要因はどこにあるのだろう? 「戦国BASARA」シリーズのプロデューサー、株式会社カプコンの小林裕幸さんに尋ねた。

「『戦国BASARA』が人気を得た要因は3つあると考えております。1つはその“キャラクター性”です。武将のカッコよく、個性的なビジュアルに目が行きがちですが、ゲーム内での操作やキャラクター同士の設定なども重視しています」(小林さん)。

なるほど。伊達政宗と真田幸村はライバル関係、パワータイプの武田信玄とスピードタイプの上杉謙信など、それぞれのキャラクターに個性があり、その特性がストーリーにも盛り込まれている。その点が、キャラの個性に深みを与え、魅力的にしているのだという。

「次に“ゲームの難易度”です。『戦国BASARA』シリーズは従来のカプコンのアクションゲームよりも意識的に難易度を下げています。これにより、アクションゲームが苦手なユーザーもプレイしやすくなり、ユーザー層も広がったと思っています」(小林さん)。

これが功を奏したのか、アクションゲームとあまり縁のない女性ユーザー層の支持を獲得。現在メインユーザーは16歳〜20歳あたりで、男女比は6:4くらい。ちなみに06年に発売されたPS2の「戦国BASARA2」から、目に見えて女性ファンが増えていったという。もちろん若い女性層のみをターゲットにして製作したのではないため、現状は想定外で正直驚いているらしい。

「最後にゲーム中に少しでもいいので、“史実の要素”を取り込んでいることです。『戦国BASARA』シリーズでは、エンターテイメントとして戦国時代を表現しています。そのため、史実ではありえないようなシチュエーションがゲーム中に登場します。しかし、全くのフィクションではなく、少しかもしれませんが、史実のエッセンスを入れているんです」(小林さん)。

例えば、ゲーム中で伊達政宗は英語を話すが、これは実際に伊達家が海外との貿易を行っていたという史実にもとづいて、「だったら英語しゃべってもおかしくないよね」という解釈で設定したという。ちなみに本多忠勝は、57回の合戦で一度も傷を負わなかったという逸話の“無敵ぶり”が誇張され、まるでロボットかのようなキャラデザインになった。史実を基に全くのフィクションではなく、独自の解釈でキャラ設定することにより、戦国時代のエッセンスを残すことに成功したのだ。

人気のあるキャラクターは伊達政宗や真田幸村、長曾我部元親、片倉小十郎など。元々戦国ファンの間でダントツの人気武将である伊達政宗と真田幸村は、アクション、デザイン、武器やセリフなどの要素が絡み合い、絶妙な設定のキャラクターに仕上がっている。長曾我部元親は海賊の頭領、毛利元就は冷徹な策略家、片倉小十郎は極道風という具合だ。破天荒なキャラ設定の中にもしっかりと史実を踏まえているのが、歴史ファンのみならず多くのファンを獲得できたポイントである。

「『戦国BASARA』シリーズは、ゲームジャンルを中心にしながらも、さらに様々な方面へ展開していきます!」と小林さん。4/9には、PSP用タイトル「戦国BASARA バトルヒーローズ」が発売され、5/2に開催される「バサラ祭り 2009〜春の陣〜」というファンイベントのチケットは完売状態だという。ゲームのみならず、現実世界にも影響力を持つ「戦国BASARA」の快進撃はしばらく止まりそうにない。【東京ウォーカー/中道圭吾】

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