【もうすぐ見納め!】 引退前に押さえておきたい豪華寝台列車「トワイライトエクスプレス」の撮影ポイント
関西ウォーカー
毎年3月に行われるJRのダイヤ改正。今年のダイヤ改正では北陸新幹線が開業する一方、豪華寝台列車「トワイライトエクスプレス」の引退、3/12(木)出発分・3/13(金)到着分でのラストランにも注目が集まっている。
「トワイライト~」は1989年にデビュー。前年に開通した世界最長の鉄道トンネル・青函トンネルを通り、大阪と札幌を結んだこの列車は、日本で現在走っている旅客列車の中で最も走行距離が長い。それまで「ブルートレイン」の愛称通り青色が主流だった寝台列車の中で、濃緑に黄帯という独特のカラーリングで登場し、大きな話題となった。
注目されたのは色だけでなく、例えば列車の最後部から去り行く景色が独り占めできるA寝台個室「スイート」など、車内はまさに「日本随一の豪華列車」。ベッド2台にソファ・液晶テレビ・冷蔵庫まで備えた室内は、まるでホテルそのものだ。全10室のA寝台個室は室内にトイレ・シャワーを完備しているほか、B寝台乗客向けのシャワーも設置されている(有料・予約制)。
食堂車「ダイナープレヤデス」では本格フランス料理のコースディナーが味わえ、また時間帯に応じてランチ・ティータイム・パブタイムや朝食の営業もあって、もはや日本では絶滅寸前の「列車の中での食事」が楽しめる。隣の車両は、夕暮れの日本海が眺められるサロンカー「サロン・デュノール」となっていて、ここでくつろいでいると22時間の長旅もあっという間だ。
そして「トワイライト~」のもう一つの特長は、心のこもったサービス。A寝台個室の乗客には、乗車時にワイン・梅酒などの「ウェルカムドリンク」が、翌朝にはコーヒー・紅茶などの「モーニングサービス」や新聞の提供がある。また、サロンカーでは手作りのスタンプと専用台紙が用意されていて、こちらも大人気だ。
さらに、業務の傍らで車掌さんが話してくれる沿線案内も必聴。車掌さんだからこそ知っている情報、例えば「あと15秒くらいで「サンダーバード」とすれ違いますよー」や、沿線の美味しいもの、そして車内での面白エピソードなど、色々な話題で楽しませてくれる。車掌さんによっては、自作の「乗車証明書」を配ってくれたり、記念撮影用のボードを貸してくれたりと、乗客を少しでも楽しませようという心遣いがとても嬉しい。列車を降りる頃には名残惜しく、もう一度乗ってみたい! と思うこと間違いナシだ。
デビューから25年以上にわたって高い人気を誇っていた「トワイライト~」。だが今年3月の北陸新幹線開業で、現在のルートとなっている北陸本線が第三セクター鉄道へと経営移管されることや、来年3月に開業する北海道新幹線の工事の影響で青函トンネルを通ることができなくなるなどの理由で、3月12日出発分(3月13日到着分)を最後に引退することになった。今後は旅行会社のツアー列車として、西日本各地を走る計画もあるようだが、多くの人々の夢と思い出を運んだ列車が見られるのもあとわずか。最後まで無事故で走ってほしいものだ。
既に切符は「プラチナチケット」となっていて、乗車することは難しいが、一目見るだけでも! という人のために、オススメのビューポイントをいくつかご紹介しよう。なお、いずれの場所でも安全には十分配慮し、事故のないように注意してほしい。
(1)JR大阪駅ホーム
まずは定番中の定番を。「トワイライト」の始発・終着駅である大阪駅だ。札幌行の下り「トワイライト」は10番線に11:11ごろ入線し、11:50に出発する。また、大阪着の上り「トワイライト」は3番線に12:53到着、13:03ごろ発車する。特に下り列車は40分ほど停車しているので、じっくりと列車を眺めることができる。列車の入線時と出発時は特に混雑するので、黄色い線の外側に出ないよう、またホームで走らないよう注意。反対側のホームから見学・撮影する際には、そのホームに入ってくる列車にも気を付けよう。
ちなみに、新大阪駅・京都駅でも停車するほか、上り列車は特急「サンダーバード」に道を譲るため、12:00ごろ大津京駅にも停車する。ここは意外な「穴場」かも?
(2)大阪市北区 上淀川橋梁
JR京都線に乗って新大阪から大阪へ向かう途中、淀川を越える長い橋が上淀川橋梁だ。関西でも有数の撮影地として、鉄道ファンの間では有名なスポットで、休日ともなると100人以上が「トワイライト」を撮影していることも。河川敷なので場所も広く、子供連れにはオススメだ。列車が通過するのは12:50ごろで、上りの「トワイライト」を出迎えることができる。JR大阪駅前から大阪市営バス34系統「守口車庫前」行きに乗り、「豊崎神社前」停留所で降りて徒歩10分弱と、アクセスも良い。車で訪れる場合は近隣のコインパーキングに駐車しよう。
(3)JR新大阪駅 新御堂筋横歩道橋
JR・大阪市営地下鉄新大阪駅の西側、新御堂筋沿いにある歩道橋。ここからは「トワイライト」もねぐらとしている、網干総合車両所宮原支所、通称「宮原車両所」が一望できる。ここでは「トワイライト」をはじめ、普通・快速用電車やイベント用車両「サロンカーなにわ」など様々な車両が留置されているほか、車庫を出入りする車両も見られる。現在「トワイライト」は、存在する3編成全てがフル活動しているため、なかなかその姿を見ることはできないが、昼過ぎに上り列車として大阪へ帰ってきた編成が下り列車として翌日出発するまでの間、運が良ければ手前右側に見えるかもしれない。
大阪と北海道を結ぶ列車として、25年以上にわたって活躍してきた「トワイライトエクスプレス」。その最後の雄姿を、最後まで安全に見送ろう。
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