ツウな楽しみ方!北陸新幹線トリビア4連発
東京ウォーカー(全国版)
2015年3月14日、構想から50年を経て北陸新幹線(長野-金沢間)が延伸開業した。JR西日本によると、開業後3日間で延伸区間内の上越妙高駅-糸魚川駅間を約8万4000人が利用。
在来線特急の2014年の実績と比べると約3倍にあたる、猛烈なスタートダッシュを切った。
鉄オタならずとも、一度は乗ってみたい開業直後の新幹線。そこで今回は、大人が北陸新幹線を楽しむための基礎知識やトリビアを紹介しよう。
東京と金沢を結ぶ北陸新幹線の魅力は、何と言っても利便性の良さ。在来線では約4時間を要した「東京-金沢」間が、なんと最速2時間28分に。
往復でおよそ3時間も短縮されたため、これまでより北陸エリアがグッと身近な存在になる。
また、車両は新たに開発されたJR東日本E7系とJR西日本W7系で、ほぼ同一仕様。金沢市内の歴史的建造物「成巽閣(せいそんかく)」の群青色をモチーフにしたグリーン車など、いたるところに金沢や北陸エリアの伝統工芸の色合いや文様が用いられているため、車内でも北陸に向かう雰囲気をたっぷり味わえるのだ。
そして、12両編成の車両は3つのグレードに分けられ、先頭1両(金沢方面に向かう場合)は飛行機のファーストクラスに相当する「グランクラス」となるのだが、これがとにかく優雅!
1車両に18席のみのゆったりとした空間で、45度まで傾斜できる電動リクライニングの本革シートには、レッグレストや読書灯が備えられている。
さらに専任アテンダントによる車内サービスもある。気になる料金は、「東京-金沢」間の場合で2万6970円。普通車指定席の1万4120円と比べると約2倍だが、開業後3日間の乗車率はなんと87%だったとか。「どうせ乗るなら最上級の席に!」と考える大人が多いようだ。
もちろん、車窓から望める景色も見逃せないポイントだ。とくに壮大な立山連峰は圧巻だ。また、新潟県の糸魚川駅周辺では、穏やかになりつつある春の日本海を眺めるのも一興だ。そう、「行きたかった(見たかった)、あの日本へ」を車窓からも堪能できるのである。
さて、基礎知識をおさらいしたところで、ここからは知っていると自慢できる(?)少しマニアックな情報を紹介しよう。
まず、北陸新幹線のE7系・W7系車両はいずれも、車体上部の真っ赤なパンタグラフ(集電装置)がむき出しになっている点。これは、他の新幹線のように騒音を抑えるための遮音板が付いていないからだ。
なぜならば、北陸新幹線の最高速度は時速260kmに設定されているため、騒音は比較的小さい。そこで、余計な風切り音を発生させる遮音板を排除。まるで普段はマスクをしている女子の口元を覗き見るような特別感を味わえるのである。
また、北陸新幹線は走行中に4つの電力会社の管轄エリアを通り、なんと3回も周波数が切り替わる。周波数は東京電力と東北電力が50Hz、中部電力と北陸電力が60Hzとなり、北陸新幹線はちょうどその境界を縫うように走っているのだ。
よって、車両側で2つの周波数に対応させているだけでなく、異なる周波数同士が接触しないよう、絶縁部分を設けるなどの対策もしている。
さらには、周波数だけではなく、乗務員の運用もちょっと複雑だ。北陸新幹線のルート上で、JR東西の境界は新潟県の上越妙高駅。東京方面から向かった場合、ここまでがJR東日本の管轄だ。
しかし、運転手や車掌など乗務員の交代は上越妙高駅でなく、長野駅となる。理由は、上越妙高駅は通過する列車があるのに対して、長野駅にはすべての列車が停車するためだとか。
最後に、北陸新幹線の各駅では、それぞれ工夫を凝らした発車メロディも話題になっている。たとえば、長野駅は日本で最も有名な県歌といわれる「信濃の国」。飯山駅(長野県)は、「うさぎおいし…」と始まる有名な唱歌「ふるさと」だ。
極め付きは、Perfumeやきゃりーぱみゅぱみゅらのプロデューサーとして知られる、金沢市出身の中田ヤスタカが手掛けた金沢駅の発車メロディだ。
金沢の自然条件や北陸新幹線のスピード感を表現した新感覚の音色が、これまた味わい深いのである。
北陸の伝統と自然を感じながら、発車メロディを聴く旅も面白いかもしれない。【東京ウォーカー/記事提供=週刊ジョージア】
※記事の内容は、無料スマホマガジン「週刊ジョージア」から一部抜粋、再構成したものです
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