【WEB連載:はーこのSTAGEプラスVol.6】5/21(木)、芸文センターで橋本さとし&一路真輝の名コンビが復活!
関西ウォーカー
昨年1月に大阪から開幕した、ミュージカル「シャーロック・ホームズ」のシリーズ第2弾が登場。5月10日に東京公演を終え、福岡を経て、5月21日(木)から関西へ。今回は西宮で大千穐楽を迎えます。
韓国ミュージカルの日本版であり、ホームズの助手・ワトソンが女性という設定の作品。今回は出演者が前作の倍の人数になり、音の良い芸文センターの劇場内に歌声が響き渡るはず。今回の東京公演では、上演が始まってからも、そのおもしろさに口コミで入場者が増えたそう。春に来阪した一路真輝の取材コメントを織り交ぜ、作品を紹介します。
【ウレシイ期待外れだった前作】
シャーロック・ホームズが結構好きな私は、「ワトソンが女性って、どうよ…」と、正直言って、あまり期待していなかった。ただ、韓国で人気のミュージカル作品なので、観ておかなければ、という“仕事な”気持ちだった。それが、まぁ、良くできていて、おもしろくて。暴走しがちな橋本ホームズを、一路ワトソンが世話女房的に支える。このコンビのハマリ具合がいい。ほかの出演者もキャラが際立つ適材適所なキャスティングで、9人でしっかりドラマへ引き込んでいく。小説のほかの作品をも匂わせる、憎い小技にもニンマリ。
そして、楽曲のすごさ。これはほんとに歌手泣かせだ。ドラマチックだが難しい。ハンパな歌手では無理。なわけで、お客さんと同じ感覚で舞台を楽しませてもらった。シリーズになればいいのになぁ、と思っていたところへの第2弾。観ますよ、絶対。楽しいもんっ!
【見どころ1:幕開き】
前回、上演前の会見で緊張しきりだった一路さん。幕開きから、これはこういう物語です、と歌で説明する役回りなので大変。今回は…もっと大変だそう。今回は“切り裂きジャック”の物語なので、冒頭から「ヘビーな幕開き」。でも、「難しさとカッコよさがあって、これからどうなっていくんだろうと、ワクワクさせる音楽性がありますね。で、2曲目が16分間も歌い続けで、冷や汗ものです」。
訳詞は森雪之丞さん。この1曲の訳詞に4~5日かかったとか。「この難しい楽曲に日本語を付けた森さん、ブラボー!です」。
【見どころ2:楽曲と出演者】
「まず、楽曲が美しいです。前回9名だった出演者が18名に増え、大がかりなミュージカルみたいな感じになりました。今回は、みんなの集団の力でみせる歌や動きがあるのが、前回との大きな違いです。なかでも、これまでミュージカルで同じ役(『レ・ミゼラブル』ジャン・バルジャン、『ミス・サイゴン』エンジニア)を演じられてきた、橋本さんと別所さんのデュエット。2人で同時に歌ったら怖いぐらい、マイクいらない(笑)。本当に劇場に響き渡ります。アンサンブルの歌も迫力ありますよ」。
【見どころ3:物語とワトソンさん】
「“切り裂きジャック”の史実にある事件をなぞりつつ、本編のエピソードはオリジナルです。今回はホームズが窮地に立たされてしまうので、ワトソンが頑張るしかないところもあり、ワトソン独り立ち、みたいな感じです(笑)。ホームズとワトソンの関係性、おもしろいですね。それから、原作小説にある言葉とかも入っていて、シャーロキアン(シャーロック・ホームズのコアなファン)にも喜んでいただける部分がありますよ。こんなに残酷な話を取り上げているのに、最後には心の奥に“愛”が残るんです。すごく切なくて…。これは前作に通ずるものがありますね」。
【意気込みと関西公演へのメッセージ】
「2作目で、また新しいチャレンジができることがうれしい。続投メンバーが多いのですごく楽しいです。前回、関西からツアーを始められてありがたかったです。最初はみんな肩に力が入っていたんですけど、関西のお客様が笑って、喜んでくださり、ほぐしていただいて。すごく自分たちの励みになりました。背中を押していただいて、東京に向かえた気がします。やっぱり関西公演はホッとしますね。宝塚歌劇を辞めて今年で20年。在団中より辞めてからの方が長いんですけど、ふるさと感はなかなか抜けないんです。今度は大千穐楽だから、関西の方に思い切り盛り上げていただけるよう、頑張ります!」
【取材・文=演劇ライター・はーこ】
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