天野喜孝さんの創作の秘密は?生でいろいろ聞いてみた!

関西ウォーカー

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兵庫県立美術館では8月30日(日)まで「天野喜孝展 想像を超えた世界」を開催している。天野喜孝さんは「ガッチャマン」や「タイムボカン」などアニメーションのキャラクターデザインにはじまり、「ファイナル・ファンタジー」などゲームのデザイン、「グイン・サーガ」シリーズのイラストなどを手掛けたほか、現在はファインアートや舞台芸術にまでその活動の幅を広げている。

今回は「天野喜孝展」のために来阪した天野さんを関西ウォーカー編集部に招き、関西ウォーカーTVスペシャルとして「『天野喜孝展』開催記念 天野さんに生でいろいろ聞いてみよう~!」を開催、生インタビューを敢行した。その一部を再構成してご紹介する。

―子供のころから絵がうまかったのですか?

覚えてないですね。みんな子供のころは絵を描くし、うまいでしょう。当時はリアルなものが好きでした。本の挿絵、例えば山川惣治さんとか、小松崎茂さんとか、今でも画集を持っています。白馬童子など、少年画報などに乗っているものをかっこいいと思って描いていました。

当時は体が弱くて、具合が悪くて学校を休んでいる時でも絵は描いていましたね。ただ画家になろうとか、何かを目指そうという計画はなかったのですが、いまだに描いているので、それはそれでよかったと思います。

―子供のころはどんなものを描いてたんですか。マンガの真似などはしていたのでしょうか。

車とか、人物とかを描いていました。その後、漫画に興味が出はじめて、手塚治虫さんの「マンガの描き方」とか、石ノ森章太郎さんの「マンガ入門」などを見て描いたりはしていました。別に勉強するつもりではなく、絵の延長線上でした。

―ガッチャマンの中でも特にコンドルのジョーが好きなのですが、どうやってあのキャラクターが生まれたのですか?

あれは僕ではなく、吉田竜夫さんが作ったキャラクターです。僕はお手伝いなどをしていました。コンドルのジョーがなぜ魅力的かというと、たぶん、彼は責任がないからです。ガッチャマンの「大鷲の健」はリーダーです。チーム全体を見なければならないので、あまり変なことはできません。

チームにはそれとは正反対の人がいるわけです。5人いた場合、ちょっとデブがいたり、小さいのとかかわいいのがいたりして、それぞれ役割があります。コンドルのジョーとは、アンチヒーロー的でクールな役割を担っています。だから女性には人気がある。でも、健がいるからこそ魅力的なんです。

―キャラクターデザインはだれかが描いてみんなで決めるという感じですか?

タツノコプロの場合、みんなで旅館に1週間ぐらいこもって、吉田竜夫さんや九里一平さんたちと一緒にちゃぶ台でたくさん描かされて、それでよければ採用される。本当にみんな同じ土俵です。社長だから採用されるというわけではありません。最終的に社長が判断はしますが、そういう点では新しいものをほしがっていました。

辛かったですね。だって嫌じゃないですか。ずっと缶詰めで帰れないですからね。遊びに行きたかったのを覚えています。

―これからどんな絵を描きたいと思いますか?

描こうかなと思うものはまだまだいっぱいあります。

実は今、和の世界を手掛けていて、先ごろも京都で桐の箱を作ってもらって、1つはパンドラの箱、もう一つは玉手箱ということにしました。そして開けたときに出てくるものを、陶器で作ったんですね。楽しい体験でした。それを入れて、さらに箱に金箔を貼って絵を描こうと考えています。開けてびっくりというもので、これは個展に出す予定です。

―これからもさらに新しい作品を目にできるということですね。楽しみにしています!ありがとうございました。

【取材・文=ライター鳴川和代】

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