林敬子の「ペットとわたしの自由空間」【連載第8回】
東京ウォーカー(全国版)
ペットが悲しい思いをしないように
子供のころ、学校帰りに捨て犬や、捨て猫を拾って家に帰り、親に怒られた経験はありませんか?私はしょっちゅう怒られていました。
かわいそうだという気持ちだけで、何の知識もないまま連れて帰り、悲しい結末を迎えてしまったことも……。そんな人間の善意さえも翻弄されてしまうペットたち。それは、ペットショップのペットたちも例外ではないようです。

9月29日付の朝日新聞デジタル版によると、2014年度に繁殖から小売りまでの流通過程で死んだ犬・猫の数は、2万3181匹に上っていることが分かりました。今後、詳細な実数の把握がなされることで、ペットに対する取り扱いも大きく変わってくるでしょう。

ペットが悲しい思いをしなくてすむように、私たちがすべきことは、まずは、知ることだと考えています。知ることで救える命があると私は思うのです。
ペットに関わる方は必読の書籍
女優で動物愛護活動家でもある杉本彩さんの著書「ペットと向き合う」(廣済堂出版)には、現在、ペットと生活している方はもちろん、これから迎え入れる方、ペットに関わる全ての方たちに知ってほしいことが書かれています。

杉本さんが長年続けてこられた動物保護活動で得た経験や知識から、ペットショップの犬や猫がどこで生まれどのようにペットショップにやってくるのか、その流通過程や売れ残った犬や猫のこと、ペットと幸せな生活を送るための飼育環境や食事、老後の介護、ペットロス症候群をどう克服するかなど、余すところなく盛り込まれいます。
命と向き合うことを常に忘れない
「ペットと向き合うことは命と向き合うこと。介護はやり方次第でかけがえのない充実感を得られるもの。人にもペットにも真から相手を思い尽くすことのできる本物の関係を望む」(「ペットと向き合う」より)という杉本さんの言葉は、現在98歳の祖母と、老犬である愛犬“ミル”と暮らしている私にとって本当に心に響くものでした。
また、杉本彩さんのペットロス体験談には、先代犬“愛梨”を亡くした時の後悔や悲しみを、そしてペットだけでなく全ての動物たちへの深い愛には共感を超えた、言葉で言い表すことのできないような思いを抱きました。

ペットを愛する者として、私なりに様々な本を読んできましたが、こんな気持ちになったのは初めてです。杉本さんの思いや願いの強さが読者に伝える力となっているのだと思います。
本書を読み、ペットとの向き合い方を改めて考えた時、あなたは何を思い、どのような決意をするのでしょうか?【東京ウォーカー】
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