辛坊治郎、クジラとの闘いを語る! 「白鯨との闘い」試写会にサプライズ登場
関西ウォーカー
1月16日(土)から映画「白鯨との闘い」が公開される。本作はメルヴィルの名作「白鯨」の原点ともなった海難事故に隠された真実を描く物語。体長30mものクジラとの戦いを迫力と臨場感たっぷりに描く壮絶なドラマだ。
これに先立ち、1月12日(火)、大阪・梅田のブルク7で公開直前特別試写会イベントが開催された。試写会では読売テレビの朝の情報番組「朝生ワイド す・またん!& ZIP」でおなじみの斉藤雪乃さんが司会を務め、同番組のメインMCでもある、ニュースキャスターの辛坊治郎さんがサプライズゲストで登場した。登壇した辛坊さんは開口一番、「何でここに呼ばれたか、だれも知らないと思いますが私は2年半前に船を沈めてるんです」と、自分をネタに笑いを誘い、トークを開始。
辛坊さんが全盲のパートナーHIROさんとヨットで太平洋横断に挑んだのは2013年6月。陸地から1200キロ離れた東北沖でこの海難に遭遇した。ヨットは見る見るうちに浸水し、あと15分で沈没するという状況に。救命いかだも波に流されそうになり、辛坊さんは救命いかだにつながれた紅白のロープを必死に握りしめていた。
「極限状態のとき、人はなにを考えるか。今日の映画の中でもいっぱい出てきますけど、私みたいな極限状態の時、何を考えるか。一番最初に考えたのは、どうしてこのヒモは紅白なんだ。めでたくねえ。白黒は縁起が悪いよな。白と黄色がいいんじゃないか」と、その時、脳裏に浮かんだことを語る。あまりにも意外な言葉に、会場は爆笑に包まれた。しかし、そのロープが手から離れてしまうと確実に死が待っている。その時「悪魔のささやきがはっきり聞こえたのは今でもはっきり覚えています」という。「辛坊、飛び込め、ひもを握っていたら、ロープを手繰っておまえは助かる」その悪魔の声を聞いて、辛坊さんは「まったくおっしゃる通りだ」と思ったとか。
でも、ここで辛坊さんは悪魔の声を退ける考えが浮かんだ。「この局面で全盲のパートナーを見捨てて自分だけ生き残れば助かっても人生は終わる」と、二人でヨットを脱出した。持ち出せたのはSDカードと非常用食料と衛星携帯電話とGPS、航空無線が詰まった非常持ち出し袋だけ。バッテリーがフルチャージされた衛星携帯電話のおかげで救出を要請でき、その後は報道でも知られるように、10時間漂流したのち、海上自衛隊のUS2に救出された。
「一つでも歯車が違っていれば、死んでいた。きょうの映画は実話です。本当にあった話です。私が体験したよりもっとすごい体験が、海上自衛隊もGPSも衛星電話もない時代に、太平洋で何が起こったのか。メルヴィルの白鯨の背後に何があったのか。私は今日は本当にうれしい。みなさん、私の感じた恐怖を味わってください。深くてなおかつ迫力のある映画ですから楽しんでいただきたい」と訴えかけた。
映画「白鯨との闘い」は1月16日(土)から、大阪ステーションシティシネマ、梅田ブルク7、なんばパークスシネマなどで
3D/2D同時公開。
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