ボルボのフラッグシップSUV「新型XC90」が発売

1月27日、ボルボ・カー・ジャパン株式会社は同社のラインナップにおける最上級モデルとなる7人乗りSUV、「新型XC90」(774万円～)を発売した。

「新型XC90」は、スウェーデン史上最大級となる110億ドルが投入されたボルボの構造改革により生まれた最初のモデルであり、同社のフラッグシップSUV。デザインについては、虚飾を廃した機能的で美しいボディがまず目につく。そんな中で、アイアンマークを中央に配したエレガントなグリルや、リアライトの力強い造形といったシグネチャーには、ボルボのアイデンティティの継承を感じさせる。一方のインテリアは、最上級の素材を使用し、ドイツのノルトライン・ヴェストファーレン・デザインセンターが主催する世界最大のデザインコンペの一つ、レッドドット賞の「ベスト・オブ・ザ・ベスト」に輝いた。

スペックについては、ボルボとして日本初のプラグインハイブリットモデルが導入される点に注目したい。最上位の「T8 Twin Engine AWD Inscription」モデルは、Drive-E2.0リッター4気筒スーパーチャージャー直噴ターボエンジンと電気モーターという2つのユニットを組み合わせることで、407馬力/640トルク(欧州参考値)の出力と、15.3km/Lの燃費性能を実現した。

その他のモデルには、燃費性能と力強さを両立した2種類のDrive-Eガソリンエンジンを用意。2.0リッター4気筒直噴ターボ「T5」エンジンは、最高出力254馬力、最大トルク350Nmを発揮し、12.8km/Lの低燃費を実現した。2.0リッター4気筒スーパーチャージャー直噴ターボエンジンの「T6」は、最高出力320馬力、最大トルク400Nmを発生させる。全てのパワートレインが、高効率の8速ATと電子制御AWDが組み合わされ、高い環境性能と卓越した走行性能を保持している。

安全システムについては、世界初となる2つの技術を採用した。その1つである「ランオフロード・プロテクション(道路逸脱事故時保護システム)」は、ミリ波レーダーと高解像度カメラの一体型センサーユニットが道路からの逸脱を感知すると、即座にシートベルトを巻き上げ、シートとシートフレームの間にあるメタル製クッションが乗員にかかる衝撃を吸収。乗員の身体へのダメージ、特に脊椎損傷による重症化を防ごうとする。2つ目の新技術は「インターセクション・サポート(右折時対向車検知機能)」で、交差点の右折時に直進してくる対向車との距離や速度を検知。衝突すると判断した場合、被害を回避・軽減しようとオートブレーキが作動する。もちろんそれ以外にも、多くの安全技術が備わっている。

また、ナビゲーションやメディアなどを直感的に操作できる、独自のシステム「SENSUS(センサス)」の採用や、それとの高い親和性を持つApple社のCarPlayを標準装備がなされた。これにより、iPhoneとの連携やステアリングスイッチのストレスレスな利用が可能になった。

「新型XC90」には、このほかにも革新的な機能が多く取り入れられている。ボルボのプライドを懸けた「新型XC90」に乗れば、クルマの進化がどこまで進んだかを実感できるはずだ。【東京ウォーカー】