生涯学習講座・横浜学「横浜と鉄道」が開催!

横浜ウォーカー

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関東学院大学×横浜ウォーカーのコラボイベントして開催されている生涯学習講座「横浜学」。2月14日、第17回となる講義が開催された。テーマは「横浜と鉄道」。

最初に登壇したのは関東学院大学名誉教授、小林照夫先生。1872(明治5)年、日本初の鉄道路線が横浜-新橋間で開通した。機関車はイギリスから輸入し、鉄道の設計士から機関士まで、お雇い外国人の力を借りて実現したという。横浜駅が置かれたのは現在の桜木町駅の場所。その後、東海道本線の開通したが、駅の位置が路線から外れていることから、1915(大正4)年、現在の地下鉄高島駅の付近に移転し、2代目横浜駅が誕生した。しかし、1923(大正12)年の関東大震災で駅舎が倒壊。1928(昭和3)年、現在の場所に3代目の横浜駅が建設されたという。さらに、日本鉄道史の幕開けのこの時期、横浜が生糸の輸出港として栄えたことに話が及んだ。当時、多摩地区はじめ関東周辺の生糸の集積地だった八王子と横浜を鉄道で結ぶという横浜の地元民の願いが叶い、1905(明治38)年、東神奈川と八王子間で横浜鉄道が開業した。しかし、すでに生糸の生産地と東京を結ぶ高崎線、生糸の生産地同士を結ぶ両毛線が開通しており、横浜線は期待されたほどの役割を果たすことはなく、今に至るという。

次に登壇した横浜市交通局高速鉄道本部長の大西順一先生は、横浜市営地下鉄の歴史と現状、さらに今後の展開にも触れた。市営交通は、1921(大正10)年、民営だった路面電車を買収し、市電として運行を開始したのが始まりだという。2年後の関東大震災で甚大な被害を受けるが、復興後は市内を移動するための主要な交通機関としてその役割を果たした。しかし、第2次世界大戦後、自動車の普及にともないその存在意義が薄れ、1972(昭和47)年に廃止。同年、地下鉄として生まれ変わった。その後、約30年間で徐々に路線を広げ、横浜の中心部と郊外を結ぶとともに、駅周辺地域の発展に寄与してきたという。昨年からは快速運転を開始など、将来的にはさらに市民に便を供する交通ネットワークを作り上げていくという。

最後は神奈川臨海鉄道株式会社常務取締役の増田文彦先生。はじめに社名がなぜ「貨物鉄道」でなく「臨海鉄道」なのかを説明した。貨物鉄道とは全国に路線を持つ日本貨物鉄道(JR貨物)の基幹線を指し、臨海鉄道はそこから港湾へとのびる支線として各地に生まれた。その多くが第2次大戦後に設立され、1960年代に鉄道輸送はピークを迎えたという。鉄道のネックは駅から荷主先、逆に荷主先から駅までをトラックが担う必要がある。荷の積み替えの手間から、現在はトラック輸送に輸送量で大きく水を開けられているという。しかし昨今、CO2排出の少ない鉄道が世界的に注目されていること、また、トラックドライバー不足という事情もあり、鉄道輸送に再度注目が集まり、具体的な活路を模索しているという。

日常あたり前のように利用している鉄道に、新たな光が当たり、今までと違った角度から鉄道を見られるようになったようだ。

次回は「横浜と演劇」をテーマに4月9日(土)の予定だ。

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