日本百名月プロジェクトが富山・宇奈月温泉でスタート!
東京ウォーカー(全国版)
2015年10月に日本新三大夜景が発表されるなど、各地の夜景に改めて注目が集まっている。そんななか、各地の“名月”を観光資源化していこうという動きが!夜景評論家の丸々もとお氏によれば「日本の美しい夜を語るのに欠かせないのが名月です」とのこと。名月とは、旧暦の8月15日(現在の9月中旬から10月上旬ごろ)に行われる行事「お月見」の日に見られる月のこと。「中秋の名月」「十五夜」「芋名月」とも呼ばれ、秋の訪れを伝える日本独自の風習として知られている。
必ずしも満月とは限らないが、澄んだ空気のもとで輝く月は格別!近ごろは名月にちなんだイベントが各地で催されているらしい。そこでまずは、全国屈指の名月が望める極上スポットを紹介。北は青森から南は長崎まで、湖とのコラボやアクセス良好な展望台など、見え方や楽しみ方も千差万別だ。

<釜臥山/青森県むつ市>輝く蝶と名月のコラボ
本州最北端の国定公園「下北半島」を望む青森県の釜臥山(かまふせやま)。ここの夜景は羽を広げた蝶のように見えることから「夜のアゲハチョウ」と呼ばれ、日本でも珍しい生き物に例えられている。幻想的な月と羽ばたく蝶の月の共演を楽しみたい。鑑賞場所は山頂付近や展望台(無料)がおすすめだ。

<稲佐山/長崎県>美しすぎる!日本屈指の名月スポット
手前の長崎港を隔てた向こう側に望む、稲佐山(いなさやま)から見える月。丘陵地のさらに奥にも湾が広がっており、2つの湾を照らす月明かりが眺められる。幻想的な月とその下に広がる立体的な夜景があわさった光景は、思わず息を飲む美しさ。日本新三大夜景にも認定されている長崎県の代表的な場所でもある。

<蔵王山展望台/愛知県田原市>展望台からの非日常的風景
日本夜景遺産にも認定された360度の大パノラマ展望台。標高約250mからの眺望もさることながら、白光りした街明かりにいっそう月が映えるのもポイント。昭和風情を感じさせるような落ち着いた月明かりに、ほっと癒されるスポットだ。日本人ならば、この絶景に心を動かされるはず!

<比叡山ドライブウェイ/滋賀県>ドライブしながら名月を鑑賞
琵琶湖や京都市内を望む比叡山(ひえいざん)の有料ドライブウェイでは、ドライブがてら名月鑑賞ができる。パーキングエリアなど、ゆったり楽しめる展望スポットが点在しているのも魅力だ。湖面に映る月と琵琶湖、滋賀の街並み…明かりが搾られ光量は少ないが、その奥行きとワイドに広がる景色は圧巻!日本最大の湖が水鏡となり、そこに浮かび上がる月明かりが見どころだ。

月を観光資源にするプロジェクトがスタート!
個性豊かな各地の名月はいかがだっただろうか。2016年3月にはそれらを観光資源とし、日本の文化として広める日本初のプロジェクト「日本百名月プロジェクト」もスタート。
その一貫として、「日本百名月」を認定する取り組みも行う。現在、約4700名の夜景鑑賞士からのノミネートを含め、多数の候補から名月を選定中で、その後も継続的に調査を行い、数年後には全国で100カ所の名月鑑賞地がそろう予定だ。
日本屈指の月の名所で、100通りの月が登場
それに先駆け2016年1月から始まったのが、近年、“月の名所”として名高い宇奈月温泉(富山県黒部市)の「宇奈月100名月物語」。宇奈月温泉の街やホテル・旅館に写真や映像などで表現した手作りの名月100個を演出するほか、3月19日(土)から27日(日)までは日本最大級の巨大行灯も登場!
また3月23日(水)には同地で「第1回 全国名月サミット」を開催し、全国各地の温泉地や観光地の人々が一堂に会する。そこからさらに月の魅力を伝える取り組みや、知られざる名月スポットの発掘などが動き出すそう。

これからは長期にわたり、さまざまな月の魅力も発信される予定。各地の美しい名月から目が離せない!【ウォーカープラス「夜景時間」/取材・文=金城和子】
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