トヨタ原点回帰!5大陸走破プロジェクトの全貌とは?

東京ウォーカー(全国版)

X(旧Twitter)で
シェア
Facebookで
シェア

2015年4月、「もっといいクルマづくり」をテーマに、トヨタ自動車が「TOYOTA GAZOO Racing」を設立。極限状態で人とクルマを鍛える「ニュルブルクリンク 24時間耐久レース」や、世界トップクラスのレースでハイブリッドなどの技術を鍛える「FIA世界耐久選手権(WEC)」など、さまざまなカテゴリーのモータ―スポーツに挑戦。過酷な体験を通して、創業者である豊田喜一郎の理念「『いいクルマをつくる人』を育てるためのモータースポーツ」を継承・実践している。

2020年まで続く「5大陸走破プロジェクト」で、世界中の道を走り続ける


「TOYOTA GAZOO Racing」の活動の一つ「5大陸走破プロジェクト」では、2014年のオーストラリア走破に始まり、2015年の北米走破、そして2016年は南米走破にチャレンジする。今回は、同プロジェクトを技術面で支える杉田憲彦氏、マーケティング担当の柳澤俊介氏に話を聞いた。

【写真を見る】モータースポーツマーケティング部への異動が決まった瞬間は、不安と期待が入り交じったという柳澤氏


「トヨタ自動車が創業以来大切にしている『現地現物』を実践するのが『5大陸走破プロジェクト』です」。柳澤氏は、世界中の道を自らの運転で走って、現地でしか分からないニーズを拾い上げることの重要性を語った。

プロジェクトの目標について、杉田氏に質問をすると「人が育たないと、いい車はつくれない。専門知識を寄せ集めただけでは、いい車は作れないのです。このプロジェクトの目標は、直接的に新しい車を作ることではありません。目標は、人を育てること。トヨタの『もっといいクルマづくり』の原点回帰でもあります」との答が返ってきた。

「5大陸走破プロジェクト」の構想が持ち上がった2013年から、技術面でプロジェクトを支える杉田氏


2014年のオーストラリア走破では、さまざまな種類のダートロードを走行し、悪路での車の揺れや振動を経験。2015年の北米走破では、現地のお客様の運転のクセ(アクセルの踏み方、エンジンブレーキの使い方など)の違いを発見したという。現地では数えきれない発見と気づきがあったそうだ。

これらの貴重な経験は、トヨタ自動車の車作りにどのような作用を及ぼすのだろうか?「約1カ月、異国でメンバーとともに生活を共にする経験をさせてもらった。オーストラリアのひたすら続く真っ直ぐな道や、アラスカの雪道など、日本ではあり得ない状況での運転は、『車って楽しい!』という気持ちを思い出させてくれました」(柳澤)。「オーストラリアも北米も、日本にいながら現地の情報は入ってきます。しかし、その情報を裏付けるものまでは分からない。大きく言えば、現地の人の価値観や行動パターンを裏付ける国民性は、現地に行かないと分からない。実際に現地であらゆる経験をすることで、胸にストンと落ちるように理解ができる。その経験こそが人を育てる、と感じています」(杉田)。

プロジェクトに参加してから、「仕事に対する姿勢が変わった」と話す杉田氏と柳澤氏


オーストラリア、北米に続き、新たにチャレンジする南米への意気込みについて質問したところ、「これまでの地域とは違う、現地の価値観や車に対する思いを感じ取りたいですね」と柳澤氏が意気込みを語り、「現地の人と直に触れ合い、車が生活にどのように融合しているのかを探りたい」と杉田氏が抱負を続けて語ってくれた。

業界のトップを走り続けるトヨタ自動車が“いい車を作るため”に原点回帰で挑む、「5大陸走破プロジェクト」の今後に注目したい。【東京ウォーカー】

この記事の画像一覧(全4枚)

キーワード

テーマWalker

テーマ別特集をチェック

季節特集

季節を感じる人気のスポットやイベントを紹介

いちご狩り特集

いちご狩り特集

全国約500件のいちご狩りが楽しめるスポットを紹介。「予約なしOK」「今週末行ける」など検索機能も充実

花火特集

花火特集2025

全国約900件の花火大会を掲載。2025年の開催日、中止・延期情報や人気ランキングなどをお届け!

CHECK!全国の花火大会ランキング

CHECK!2025年全国で開催予定の花火大会

おでかけ特集

今注目のスポットや話題のアクティビティ情報をお届け

アウトドア特集

アウトドア特集

キャンプ場、グランピングからBBQ、アスレチックまで!非日常体験を存分に堪能できるアウトドアスポットを紹介

ページ上部へ戻る