アニメ「アクエリオンロゴス」の舞台“阿佐ヶ谷”
東京ウォーカー
【連載】聖地巡礼さんぽ~あの作品の街を歩く~Vol.8
漫画や映画、ドラマなど、人気作品の舞台となった街を散策し、“住みたい街”としての魅力を深堀していく本連載。ここからみんなの“住みたい街”が見つかるかも?
第8回は、15年7月~12月に放送されていたロボットアニメ「アクエリオンロゴス」(TOKYO MXほか)の舞台となった阿佐ヶ谷周辺を紹介。本作は、人気の“アクエリオン”シリーズの10周年記念作品だ。
文字による異世界“ロゴスワールド”が肥大化し、文字が暴走。M.J.B.K(モジバケ)と言われる怪物の影響により現実世界が混乱に陥る中、灰吹陽(かいぶきあきら)や月銀舞亜(つきがねまいあ)、綺声神心音(きこがみここね)ら“創声力”(そうせいりょく)という特殊な力を持つ少年少女たちがアクエリオンに乗り立ち向かう。今回は、彼らの活動拠点である阿佐ヶ谷の主要スポットとともに、街の魅力を紹介する。

「阿佐ケ谷駅」
第5話で、舞亜や心音たちが旅行へ行く時の待ち合わせに使われたのをはじめ、作中でたびたび登場。杉並区内の主要駅のひとつで、駅の発車メロディーには、この街の人気イベント「阿佐ヶ谷七夕まつり」と「阿佐ヶ谷ジャズストリート」にちなみ、童謡「たなばたさま」がジャズアレンジで使われている。また駅には、「CAFFE SOLARE」といった飲食店などが入った商業施設「Dila阿佐ヶ谷」が併設。


「阿佐谷パールセンター」
オープニングで駅側のゲートが登場するほか、19話で陽と舞亜が商店街の中を歩いていたりと、ここも作品中ではおなじみの場所だ。
阿佐ケ谷駅南口を出てすぐにあり、約700mの距離に270近い店舗が並ぶ商店街。飲食や物販店舗など多彩なジャンルの店がそろっており、買い物にも困らない。老舗の和菓子店「鉢の木 阿佐ヶ谷本店」や気鋭のミートソースパスタ専門店「ミート屋」といった新旧の店が共存して活気があり、小学生らの通学路にもなっているなど治安のよさも特徴だ。
「20数年前に阿佐ヶ谷に引っ越してきたのですが、長く住めば住むほど、街の魅力に気づかされます。パールセンター以外にも商店街が多く、どこのお店も個性的なので、自分のお気に入りの店を見つけると、街にいるのが楽しくなってくるんです」(阿佐ヶ谷パールセンター副理事長の河村正明さん)。



「SHIROBACO」
表向きにはカフェとして営業しているが、灰吹陽や綺声神心音らが所属する“世界創声力機構DEAVA”の日本支部の拠点として描かれているのがここ。
阿佐ヶ谷アニメストリートの中にあり、本作「アクエリオンロゴス」などを手掛けるアニメ制作会社の「サテライト」がプロデュースを手掛けるカフェ。作品中では、DEAVA日本支部の構成員が働いているが、実際に働いているスタッフは、「SHIROBACOタマ5」と呼ばれる声優の卵たち。アニメとのコラボもよく行っており、期間中はコラボしたアニメの世界観が楽しめるメニューが味わえる。
「阿佐ヶ谷は、都心からも近いのに、にぎやかすぎず、商店街などたくさんお店があって活気がある街。仕事が終わった後に、阿佐ヶ谷のお店で食事をしたりするのですが、どこもお客さんと店員さんとの距離が近くて、優しさにあふれています」(SHIROBACOタマ5の矢中賢人さん)。



「阿佐谷けやき公園」
19話に登場した「阿佐谷けやき公園」は、阿佐ヶ谷アニメストリートを高円寺方面に抜けてすぐのところにある。住宅地に囲まれている落ち着いた雰囲気で、取材日も小さい子供を連れた家族が遊びに訪れていた。屋外プールを併設しており、毎年7月上旬から9月上旬の夏の間だけオープンする。
「会社が阿佐ヶ谷にあり、なじみの街ではあるのですが、ロケハンをしてみると、スカイツリーやサンシャインのようなシンボル的ランドマークはありませんが、知っているはずの道も少しそれて裏道を歩くだけで別の街に思えたり、写真を撮ってみたりすると“阿佐ヶ谷って奥が深いなぁ”としみじみ感じられてとても新鮮でした」(アニメ監督の佐藤英一さん)。


「阿佐ヶ谷神明宮」
綺声神心音の実家として描かれているのが、阿佐ヶ谷神明宮。作中では、境内にある能楽堂で演劇を披露するなど、印象的なシーンでも使われている。
阿佐ケ谷駅から徒歩2分という立地にあり、都内最大級の伊勢神宮勧請の神社。境内は約3000坪あり、最近では骨董市やバリ舞踊祭、阿佐ヶ谷ジャズストリートの会場として使われるなど、阿佐ヶ谷に住む人たちにも親しまれている。昨年は、伊勢神宮で使われていた鳥居を奉納。参拝客は、普段はその鳥居をくぐることができないが、夏越大祓、例祭当日祭、年越大祓の日の年3回だけくぐることができる。
「毎日、地元の参拝客も多く、阿佐ヶ谷の人から愛されていることを実感しています。秋の例大祭では、町内会の神輿が宮入したり、駅前では13基が勢ぞろいするので、その圧巻の様子はぜひ見ていただきたいですね」(巫女の齊藤蘭さん)。





かつては井伏鱒二、太宰治、与謝野晶子といった文豪といわれる人々が多く住み、現在では小規模の劇場や映画館などもある文化的な側面を持つ阿佐ヶ谷。「アクエリオンロゴス」の作品中でも、多くの文豪が暮らしたことで、文字や声に特化した特殊能力“創声力”を持つ主人公たちの活動拠点として阿佐ヶ谷が選ばれている。また、文化的な面のほか、近年では阿佐ヶ谷アニメストリートができるなどサブカル的な側面も併せ持つ。
区役所など区の官庁が集まる杉並区の中心地でありながら、大規模な商業施設がなく、阿佐ケ谷駅を中心に10を超える商店街が広がり、個人商店のお店がギュッと街に詰まっている多様性も、住民から長く愛される要素のひとつだろう。
「アクエリオンロゴス」に登場したスポットを巡りながら、個性あふれるお店や施設が立ち並ぶ阿佐ヶ谷の魅力を感じてみてはいかが?【東京ウォーカー】
第9弾は4月上旬配信予定

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