シンガポール航空の特別機内食に老舗「菊乃井」の味
関西ウォーカー
2016年は日本・シンガポール国交樹立50年(SJ50)という節目の年。これを記念し、シンガポール政府観光局と日本政府観光局は「SJ50」のロゴを冠した様々なイベントやアクティビティを実施している。
その一環としてシンガポール航空日本支社は日本初シンガポール行きの一部の路線のスイート、ファーストクラス、ビジネスクラスの機内食で7、8月の2か月間「SJ50記念メニュー」を提供する。
この特別メニューを担当するのが、ミシュランガイドで星を獲得した懐石料理の老舗「菊乃井」3代目の村田吉弘氏。村田氏はシンガポール航空の機内食を手がける世界的に著名な8人のシェフで結成された「インターナショナル・カリナリー・パネル」の一人で、18年にわたりシンガポール航空の機内食をプロデュースしてきた。ビジネスクラスでは松花堂風の「花恋暦」、スイート、ファーストクラスでは京懐石が従来から提供されている。
今回は「SJ50」の一環として新たなメニューが加わった形だ。6月3日(木)には、京都市東山区の菊乃井本店でシンガポール航空のデイヴィッド・ラウ日本支社長やリム・ウィー・コック同社北アジア地区リージョナバイスプレジデント、城福健陽(たけはる)京都府副知事らを迎え、「日本・シンガポール外交関係樹立50周年記念特別機内食」の記者発表会が行われた。
村田氏は西洋と東洋が交差するシンガポールにふさわしく、世界的に評価の高い日本の黒毛和牛をはじめ伝統的な日本の食材を、西洋料理の技法を取りこんで機内食として昇華させた。乗客が搭乗する空港によって、京都や山形、近江、飛騨、三河など産地の異なる黒毛和牛が使用されるのも特筆すべき点。毎日2便ある関西空港発便では「京都牛雅(きょうとうし みやび)が使用される。京都牛は希少で、一般の流通にはあまり乗らず、ほとんどが海外に輸出される。
村田氏はこの貴重な牛肉の「モモシン」といわれる部位を、見た目はまるでビーフシチューのようなひと皿「黒毛和牛大和煮」に仕上げた。デミグラスソースのように濃厚なソースには実はバターもクリームも一切使われておらず、野菜にじっくり火を入れ、愛知・岡崎の八丁味噌で味を付けた。その結果牛肉の味わいは際立ちながら、後味はさっぱりと、和と洋の美味が融合したひと皿が誕生した。こちらはビジネスクラスで味わえる。スイートとファーストクラスではイチジクを取り合わせ、視覚的にも美しい一品「山形牛イチジクソース」が提供される。なお、搭乗時間によっては料理の提供がない場合もある。
さらに、このメニューに合わせるため、サントリーの自園産のブドウを100パーセント使用した日本ワイン「登美の丘〈赤〉2012」も料理と共に機内で供される。
これらの特別メニューが味わえるのは7、8月の2か月だけ。貴重なチャンスだ。
【取材・文=関西ウォーカー編集部 鳴川和代】
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