“僕自身ようわからん人間”と語る鶴瓶が映画初主演!
関西ウォーカー
小さな村を舞台に、中年医師の失踪を巡る人間ドラマがサスペンスフルに展開していく「ディア・ドクター」。「ゆれる」('06)がカンヌ国際映画祭など、世界的に高い評価を得た西川美和監督の最新作だ。そんな本作で主人公の医師・伊野を演じ、映画初主演を飾った笑福亭鶴瓶が、作品への思いをたっぷりと語ってくれた。
─本作が映画初主演となりますが、最初オファーを受けた時はどんな気持ちでしたか?
「『ゆれる』に続いて『ディア・ドクター』もオダギリ ジョー主演でくるかと思いきや、僕(が主演)ですよ。オダギリさんも“僕がやるのかなと思ってました”って残念そうに言うていて、彼を押しのけて主演に選ばれたと思うとうれしかったです(笑)。それに、いろんな人から“西川監督の映画に出るの!?”って驚かれましたね。一番最初に連絡をくれた中村勘三郎なんて、第一声が“西川監督とヘンな関係になっちゃダメだよ!”ですよ(笑)。中井貴一からも“主演は大変やから、ちゃんとせな!”って言われて、西川監督は日本の大スターに愛されていて、彼女の映画もすごいんやなぁって思いました。実際に西川監督とお会いしたら、すごくかわいらしいながらも芯のしっかりとした方で、勘三郎が言うてくれた意味もよくわかった(笑)」
─鶴瓶さんが演じられる伊野は医師として村の人々に慕われながらも、ある重大な嘘を抱える二面性を持った難役ですね。
「それが演じにくいようで演じやすかったんですよ。実は共演者の松重豊さんに“伊野は鶴瓶さんそのものですよ。ものすごくいい人だけど、本当はどんな人なのかわからない”って言われたことがあって。確かに、NHKで紅白の司会をする一方で時には酔うてテレビでヘンなこともするし(笑)、僕自身もいろんな顔があってようわからん人間なんです。これを37年間やってきているので、自然と伊野になったんやと思います。いろんな面を持った人間を演じられるのは、楽しいですよ。ちなみに松重さんには“僕はむっちゃええ人や”と反論しておきましたけど(笑)」
─演じることの楽しみを実感されて、本作への思いもひとしおだと思いますが、作品が観客の手に渡った今はどんな心境ですか?
「『ディア・ドクター』について1時間話せと言われれば、キャストそれぞれとの楽しいエピソードやロケ地の茨城での思い出を全部話せますね。それくらい、作品について何度も聞かれて話すことが楽しいんですよ。自分が一生懸命やったことを聞かれるのって、こんなにうれしいんやなぁと改めて感じました」
■MOVIE
「ディア・ドクター」
監督・原作・脚本:西川美和 出演:笑福亭鶴瓶 瑛太 余貴美子 松重豊 井川遥 香川照之 八千草薫('08エンジンフイルム=アスミック・エース)127分
※梅田ガーデンシネマほかにて公開中
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