“気配りの人、優しさの人”山崎大介監督が大阪で氷室京介を語る

関西ウォーカー

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ロックミュージシャンの氷室京介に6年間密着したドキュメンタリー映画「DOCUMENT OF KYOSUKE HIMURO “POSTSCRIPT”」が、7月1日から7月14日(木)までの期間限定で劇場公開された。これを記念して、7月8日にTOHOシネマズなんば(大阪市中央区)でトークイベントが行われ、監督の山崎大介が登壇した。

本作は、当時、日本テレビ「NEWS ZERO」のプロデューサーを務めていた山崎大介監督が、これまでテレビには出演してこなかった孤高のロックミュージシャン・氷室京介を、2010年から2016年の6年間に渡って密着取材したドキュメンタリー。インタビューやライブ映像も交えながら、2014年にライブ活動の無期限休止を宣言し、今年の5月をもってステージを降りた氷室の真相に迫り、その知られざる苦悩や葛藤が映し出されている。

映画の上映後、超満員の場内には張りつめた独特の空気が漂っていた。山崎監督が登壇し、トークイベントが始まると、「まさに氷室さんの凄さを浴びまくった感じだと思います。僕も映画を編集したり、観終わった後は皆さんと同じような感じになりました…」と共感の意を伝える。

7月14日(木)まで公開中の映画「DOCUMENT OF KYOSUKE HIMURO “POSTSCRIPT”」で監督を務めた山崎大介


会場に詰めかけたほとんどの観客が、京セラドーム大阪で4月23日・24日に開催された「KYOSUKE HIMURO LAST GIGS」のライブに、両日足を運ぶほどの熱烈なファンということもあって、山崎監督からライブ当日の裏話や撮影時のエピソードが語られると、じっと見つめる様にして聴き入っていた。

山崎監督は本作に取り組む以前にも、氷室に取材を試みていたという。「実は、2008年に氷室さんが20周年を迎えるツアーの際に、一度取材をさせていただけないかなと、今回の様に企画書を出させてもらったんです。だけど、なかなか難しくて…。今思うと、当時は氷室京介のボーカリストとはまた違った、クリエイターとしての面を知らず、そういった視点が全く欠けた企画書だったと思います。『プロモーションできますよ!20周年迎えていかがですか?』ということが羅列してあるだけで、それだと普通ですよね。だから、氷室さんと呼応して響きあうところがなかったのかなと」

映画で描かれている氷室のプロフェッショナルな側面の他に、山崎監督が6年間の密着取材を通して感じた人間味についても語られた。

「初めてロサンゼルスのご自宅に招かれた際、日本で売っているペットボトルのお茶をキンキンに冷やして用意してくれていたんですよ。僕らは緊張していている上に、慣れない海外だから、そういう日本のお茶とかホッとするじゃないですか。そんなところまで気を配ってくれている人なんです。また、ライブ会場の撮影では、足元が暗かったりするので、段差があったりすると『気を付けてね』と言って下さったり。密着取材で邪魔してしまっているなという気持ちが僕らにあっても、氷室さんにとっては全くそんなことなく、全方位に気配りされているんです。気配りの人、優しさの人です」

「氷室京介は気配りの人、優しさの人」だと語る山崎大介監督


そして、山崎監督が「これぞ氷室京介の気配りだ」と感じたエピソードも話してくれた。

「僕が氷室さんに、『東京の上映初日に、トークショーをやらせて戴きます』と伝えたら、当日の朝に突然メッセージを送って下さりました」

そこには以下のメッセージが綴られていたという。

「山崎さんからの問いかけが切っ掛けで、自分の天命はなんなのかということを改めて考え、ファンとの絆というものを自分の中で再確認することができました。ライブの最終日から1か月が経ちますが、未だ心地よい余韻を感じながら、ファンのみんながこうやって集まれる、サンクチュアリのような空間を作ってくれた、山崎さんに改めて感謝しています。氷室」

これについて山崎は、「全く予想していなかったので、僕も驚きました。今日みたいな場があれば、皆さんはきっと集まってくれると想像してメッセージを出してくださる。そういう気配りであり優しさですよね。ステージを降りられてからは、恐らくこういった風に発言されてないはずですから」

映画「DOCUMENT OF KYOSUKE HIMURO “POSTSCRIPT”」は、7月1日から7月14日(木)まで、TOHOシネマズなんば他、全国の上映劇場で公開中


最後に山崎監督は、「映画にならなければ、テープの山が段ボールにしまわれたままだったので、自分が見てきたものを伝えなければという思いがありました。ライブ活動の無期限休止にあたって、ネット等にもある“僕たちは、氷室京介を卒業できない”の話で言えば、僕はこの映画を観たことで、今から氷室京介に入学するという人が少しでもいたらいいなと思っています。氷室さんのことをよく知っているけれど、詳しくは知らないという方も、こういう人だったんだと深く理解してもらえればと思っています」と、締めくくった。

映画「DOCUMENT OF KYOSUKE HIMURO “POSTSCRIPT”」は、7月1日から7月14日(木)まで、TOHOシネマズなんば他、全国の上映劇場で公開中。【関西ウォーカー】

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