本木雅弘と西川美和監督が来阪!映画「永い言い訳」

関西ウォーカー

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10月14日(金)より公開の映画「永い言い訳」の舞台挨拶付上映会が、10月5日にTOHOシネマズ梅田で開催され、主演の本木雅弘と西川美和監督が登壇した。

映画「永い言い訳」の大阪舞台挨拶に登壇した本木雅弘と西川美和監督。映画は10月14日(金)全国ロードショー/配給:アスミック・エース)(C)2016「永い言い訳」製作委員会


「ゆれる」、「ディア・ドクター」、「夢売るふたり」の西川美和監督がオリジナル脚本を書き上げ、妻を亡くした男と、母を亡くした子供たちによる新しい家族の形を描く本作。他人の家族との交流を通し、人を愛する素晴らしさを実感していく主人公の衣笠幸夫を本木雅弘が演じ、妻を亡くし幼い兄妹を育てるトラック運転手の父親・大宮陽一をミュージシャンの竹原ピストルが演じる。

映画「永い言い訳」で主人公の衣笠幸夫を演じた本木雅弘。映画は10月14日(金)全国ロードショー/配給:アスミック・エース)(C)2016「永い言い訳」製作委員会


今回の舞台挨拶で、久しぶりの来阪となった二人。関西のイメージについて本木は、「大阪のみなさんは、基本的に率直な方が多い気がします。笑顔でいても、はっきりと鋭い意見をしてくださる印象ですね!」と伝え、新作の度に関西での舞台挨拶が楽しみだという西川監督も「おそらく大阪の方は、日本で一番リアクションが早い!(笑)。舞台上の私たちを気まずくさせないような気配りだったり、関西のみなさんのサービス精神にはとても助けられています。特に質疑応答の時間では、手を挙げて1度ボケてから質問されるというパターンもあるので楽しみな時間ですね(笑)」と笑顔をみせた。

歪んだ自意識を持つ主人公の幸夫を演じた本木は、役どころについて聞かれると「私自身も天邪鬼なところがあるので幸夫と似ていたり、彼と同じように数えきれないほどのコンプレックスを持っているので、今こうしてスポットライトを浴びていることが責められているように感じたりする所在の分からなさが内にあったりもします…。ひと言でいうなら、自意識過剰なんでしょうね(笑)。ただ似ているからといって、そのままカメラの前にいればいいというものでもありません。これまでの役柄だとコスチュームを着て武装することで、助けられながらカメラの前に立つこともできたのですが、今作で幸夫を演じることは“お尻をみせるくらい無防備”なことですから(笑)。自分に似た人物像だからこそ、カメラを意識せずにいられるかという点に努力を要しましたね」と、自身と幸夫を照らし合わせながら話した。

そんな本木について、西川監督は「実はずっとご一緒したい俳優さんでした。これまでの役柄から受ける印象では、ある種、近寄りがたいような完璧な方なのかなと思っていたのですが、実際に現場を通してみると人としてとても親近感を覚える、どんな人とも垣根のない方でした。幸夫のように弱さや、みっともなさだとか欠点をさらすことのできる方なので、スタッフにも愛されていましたね」と素顔を明かした。

また、広島出身の西川監督が大ファンだというプロ野球の広島東洋カープの話題になると、「今回の主人公の名前は、実は広島東洋カープの衣笠祥雄(※役名の読みは同じで、漢字は幸夫)さんからいただいていて、“大きすぎる名前を背負った男”という意味なんです。自分が生まれ持ったものをきちんと正面から受け止めて背負っていくことのできない、いつまでも幼稚な中年という主人公の性格を想定していました。それを端的に表現してくれる何か大きすぎる名前を背負った人がいいなと思い、それで“鉄人”衣笠さんのお名前を思いつきました」と、役名にまつわるエピソードも西川監督から語られた。

さらに、本作は1年という長い期間を通して撮影されたことで様々な効果をもたらしている。これについて西川監督は、「季節の風景を切り取れたという点も大きいですが、長い期間かけることで共演者同士の関係性が色濃くなっていきましたね。子供たちは、お兄ちゃんと妹のような関係性でいましたし、楽屋でも子役たちから“おとうちゃん”と呼ばれて感激する父親役の竹原ピストルさんがいました。設定上は幸夫に子供はいませんが、本木さんは実生活では3人のお子さんを持つお父さんでいらっしゃるだけあって、撮影の合間にはずいぶん、子供たちと遊んでくれていて、そういう時間も現場の空気を良くしたのだと思います。演じるということがわからずにいた子供たちが季節と共に、大人の俳優と同じように成長していく。もちろんうまくいかないことも多かったのですが、彼らと過ごす時間が“私たち大人も、大人にしてくれた”と思います」と、撮影を振り返った。

最後に本木は「いわゆるエンタメ作品に比べれば、劇的な展開がないとお感じになるかもしれませんが、時間の積み重ねからしか汲み取れない真実のようなものを見つけてもらえるとありがたいです」とコメント。

西川監督は「1つだけ、耳寄りな情報をお伝えします。何もかも丁寧に作り上げた、4年ぶりの新作です。実は劇場で販売されますパンフレットも、素晴らしく丁寧に作られています。特別寄稿にとして、作家・長嶋有さん、本木さんの奥様である内田也哉子さん、さらに劇中劇のアニメのシナリオ全編収録されている上に、本木さんが幸夫に扮してインタビューに答える“幸夫に関して本木が知っている2、3の事情”という特別DVDも付いて1000円です。ご鑑賞の後は、ぜひパンフレットを買って帰ることをおススメします!」とアピールして、あまりの充実した内容で会場をどよめかして舞台挨拶を締めくくった。

映画「永い言い訳」は、10月14日(金)よりTOHOシネマズ梅田ほか全国の上映劇場にて公開される。

【関西ウォーカー編集部】

大西健斗

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