国産天然魚がお手頃価格!くら寿司の鮮魚店オープン
関西ウォーカー
回転寿司チェーンの「無添くら寿司」を運営するくらコーポレーションでは10月18日(火)、大阪府貝塚市に「国産天然魚用加工場」と鮮魚店「くら天然魚市場」、「無添くら寿司 東貝塚店」に加え、本社機能を併せ持つ「株式会社くらコーポレーション 貝塚センター」をオープンする。
紡績工場の跡地にできた貝塚センターは約4500坪と広大。その中にある「くら天然魚市場」は同社初の本格的な鮮魚店。「天然魚のみ売ります」をコンセプトに福井や三重、愛媛、高知、兵庫など各地の漁港で水揚げされた鮮魚を最短3時間半で店頭に並べるという、驚異の鮮度を実現した。
その背景には同社の田中邦彦社長の悲願があった。天然魚は毎日何がどれだけ取れるかわからず、天候によって漁船が操業できなくなることもある。したがって、店頭で欠品になる可能性もあり、欠品不可を求めれば産地に負荷をかけるというジレンマに陥っていた。「このままでは国産天然魚の売り場は縮小傾向になり、やがて日本人が国産天然魚を食べられる環境がなくなるのではないか。日本人が食べたい魚を供給したい。未来ある水産業を目指したい」という観点から国産天然魚の取り扱いを見直すこととした。
着目したのは「販売したい魚をどう仕入れるか」ではなく、「水揚げされた魚をどう販売するか」。そこで漁業者とは年間の契約金額を決める一船買いで契約し、獲れた魚をすべて購入。鮮度重視の輸送ルートを設計し、自社の加工場で適切に処理をすることで鮮度を維持しながら魚をロスなく活用するシステムを構築した。
こうして仕入れた鮮魚のうち、寿司としてくら寿司の各店で活用されるもののほか、寿司ネタとしては販売しない高級魚などを提供することにしたのがくら天然魚市場である。
くら天然魚市場では各漁港から運ばれた鮮魚をさばいて売るほか、丸ごと一匹の購入も可能。16台のショーケースには価格別に切り身や刺身が並ぶほか、海藻や各地の物産なども販売。オコゼやサメなど、今まで出会ったことのない魚を入手できる可能性もある。各漁港の水揚げ量によって入荷状況が変わるため、開店前の毎朝8時に同社のウェブサイトやSNS(twitter、facebook、LINE@)の公式アカウントから、販売情報を確認することもできる。
また、新鮮な魚を一括管理することで、今まで販売できなかった魚種も寿司として販売できるようになった。これらの天然魚は西日本のくら寿司約200店舗で、いつでも108円で提供される。また、場合によってはくら寿司376店舗全店で販売されることもあるという。
同店外の日本庭園に設けられた「くらの不思議な池」では海水で天然魚を飼育。池内には2台のカメラを設置し、店舗エントランスの大型モニターで、魚が泳ぐ様子を見ることができる。寿司店の入店待ち時間なども退屈せず、子供たちにも喜ばれそうだ。
昨今、サイドメニューなどにも工夫を凝らし話題の多い回転寿司。今回の鮮魚店のオープンで、くら寿司の注目度がますますアップしそうだ。
【取材・文=関西ウォーカー編集部 鳴川和代】
鳴川 和代
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