北海道4大ラーメン、旭川ラーメンのはずせない店を紹介!

北海道ウォーカー

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北海道4大ラーメンといわれる札幌・旭川・函館・釧路のラーメンはそれぞれに特徴がある。今回は、その旭川編。旭川のラーメンといえば、豚骨&魚介のWスープを使ったコクのある醤油味が特徴だ。仕上げにラードを入れ、スープにはうっすら油の膜がはるというのが定番。スープの温度を保ち、冷めにくい工夫がされているのだ。

蜂屋のしょうゆラーメン750円。煮干しダシと豚骨ダシが絶妙にブレンドされたコク深いあっさり系


その旭川ラーメンの代名詞ともいえる店といえば、

蜂屋本店の外観


そう、旭川市内にある「蜂屋」だ。看板メニューの「しょうゆラーメン」をはじめ、しお・みそと昔ながらの三味しかないが、年間13万人ものお客が訪れる人気店。魚介ダシと豚骨ダシを合わせたダブルスープに低加水麺、そして初代の加藤枝直(しげなお)さんが考案した数種類の節と背脂で作るオリジナルの焦がしラードがここ蜂屋の特徴だ。。

屋号の「蜂屋」はアイスクリーム作りに使っていた蜂蜜の「蜂」が由来ということもあり、創業当時は店舗2階でアイスクリームを販売


戦後の混沌期に、現在とは別の場所(現在の5条創業店、旭川市5条通6丁目)で蜂蜜を使ったアイスクリーム店を営んでいた枝直さんは、近所の日本蕎麦店の店主から「中華そばという食べ物がある」と聞き、独学で中華そば作りをはじめた。好奇心旺盛だったこともあり、1年で今も引き継がれているダブルスープと低加水麺、焦がしラードのラーメンを完成させ、「蜂屋」をオープンさせた。市内にラーメン店が10店舗ほどの時代に、魚介風味が効いたコクのあるラーメンは爆発的な人気に。周辺に映画館が多かったこともあり1955(昭和30)年頃以降には、休日は“映画を観た後に蜂屋でラーメン”が定番となり、1日2000杯を売ることもあったとか。

席数拡大のために1974年にリニューアルして以来、変わっていないレトロな店内


ところが1964(昭和39)年、枝直さんが交通事故に遭い記憶喪失になってしまい、一部レシピが失われてしまった。二代目の直純さんは当時15歳だったが、父親の見よう見真似で自分が食べるラーメンを既に作っていたことや、母親や一緒に働いていた親戚の記憶を辿り、枝直さんが作るラーメンをみんなで再現し、今も大切に作り続けている。

本店に併設されて作られた工場のダシを作る厨房内にある1畳大のプール。寸胴に入ったままのダシを冷やすために今も使われている


2016年12月で創業70年目に突入。ちなみに本店は直純さんが生まれた1949(昭和24)年、ダシと麺を作る工場を併設してオープン。上の写真は現在の工場の厨房内の様子だ。写っているのはダシを冷やすためのプール。当時から使われているものだという。旭川ラーメンの店として、永らく市民に愛されてきた蜂屋。しかし、謎がひとつ。2店舗目なのになぜ“本店”なのか? ……それは初代のみが知る。

●旭川ラーメン 蜂屋本店 ■住所:旭川市3条通15-左8■電話:0166・23・3729■時間:10:30~16:00LO■休み:水■56席(テーブルのみ・禁煙)

【北海道ウォーカー編集部】

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