2か月で1万人が上陸!今話題の“軍艦島”の魅力って?

東京ウォーカー

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音楽ユニットのB'zが新曲のミュージックビデオを撮影して話題となっている「軍艦島」。今年4/22には一般上陸が可能となり、6月末までにツアーを利用してすでに1万人がこの島に上陸。年内には2万人に達する見込みだという。

では、多くの人を惹きつけるこの“廃墟の島”の人気の理由とはいったい何だろう。その要因として“廃墟マニア”の存在が大きいようだ。

軍艦島は長崎市にあり、正式名称は「端島(はしま)」。1974年に一般上陸が禁止されて廃墟となった場所だ。軍艦島へのツアーを販売する近畿日本ツーリストの菊地さんによると、参加者の8割が20〜30代だという。「立ち入り禁止だった島に“上陸”できるようになったことで訪れる“廃墟マニア”の方が多いです。女性でも廃墟好きの方は多いようですね」といい、今秋からは女性限定のツアーも組んでいる。

面積約6万3000平方メートルの小さな島は、1810年ごろに石炭が発見されて以来、炭鉱の島として発展。最盛期には5300人以上が居住し、なんと人口密度は当時の東京の9倍に達したという。しかし、炭鉱の衰退と共に1974年に無人化。30年以上の歳月と共に島は朽ち果てていった。

「“島全体”が35年前のまま残っているのは大変珍しい、ということで海外からも評価が高いようです。テレビや机などもそのまま置かれているんですよ」と、菊地さん。たしかに“何かありそう”な雰囲気があり、その威容からか、以前は上陸禁止であったにもかかわらず、“密航”するマニアもいたほど。廃墟でありつつも30年前の生活を残しているところが、最大の魅力だといえるだろう。

また、今年1/5に「九州・山口の近代化産業遺産群」の構成資産の一つとして世界遺産暫定リストに掲載されたことでも注目を集めている。この島を故郷とする人のうち、NPO法人「軍艦島を世界遺産にする会」に所属し、島の生活を語り継いでいる人もいる。同会理事長の坂本さん(54歳)もその一人。「200年近い歴史と炭鉱産業があったということ、そしてそこに確かに生活していた人たちがいることを感じて欲しい」と語る。

12歳から閉山までの8年間、思春期を島で暮らし、表札が架かったままの家には机やノートもそのままだそう。「私にとってあの島は“軍艦島”ではなく“端島”なんです」と坂本さん。そんな故郷に、落書きなどをする心無いマニアもいたといい、心痛める状況もあったようだ。

ちなみに、軍艦島へは各社がツアーを催行。近畿日本ツーリストでは現地発の上陸ツアー(8300円)や、羽田発着のツアー(4万6800円〜)を販売している。現在上陸するには自然条件や安全基準をクリアした日のみで、上陸時間は60〜90分。約200mの見学通路のみ見学でき、1916(大正5)年にできた7階建ての日本で最初の鉄筋コンクリート住宅や、小中学校、石炭を運ぶベルトコンベアーなどを見ることができる。

廃墟マニアはたまらないスポットとなっている軍艦島。“廃墟”という一面と“故郷”という一面を併せ持つ、それこそがこの島の魅力なのかもしれない。【東京ウォーカー】

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