あられ入り、三色の油… 多様化するラーメン店の“差別化”戦略
東京ウォーカー
「他店との差別化」。特にラーメン店にとって、それは重要な命題の一つだ。そこで、ある作戦に出た新店が誕生した。
まず1軒目は【九月堂】。渋谷区役所に程近い、路地を少し入ったところの2階。店内は白を基調とした明るい雰囲気で、ラーメン店というよりもカフェのような感じだ。こちらのイチオシメニューは「スペシャルらーめん(こってり)」(¥950)。動物系白湯と魚介系清湯を合わせたダブルスープで、とろみのある優しい口当たり。このラーメンだが、トッピングにお茶漬けに用いられる「ぶぶあられ」と「すがたあられ」が施されている。ラーメンが運ばれてきた瞬間に「ん?」と目にインパクトを与えると共に、スープや麺と共にすすれば、サクっとした食感もプラスされる。
そして、2軒目は【じゃぐら】。高円寺と新高円寺を結ぶルック商店街に面した路面店。こちらは【九月堂】とは対照的にラーメンに特化した内装で、黒を基調とした男性的な作りだ。スープはトンコツがベースで、3つの寸胴に濃度の違うスープを炊いて、調節しつつ継ぎ足している。クリーミーさが全面に出た1杯だが、このままだとただのトンコツラーメン。実は味を一変させる数種の「油」が存在する。例えば通称「黒」と呼ばれる「黒麻油(クロマーユ)」。これを入れると焦がしニンニク油の風味が加わる。「茶(魚介油)」や「赤(辛い油)」などのバリエーションもあり、それぞれ独特のアクセントが加わるのだ。
それぞれの差別化の方向性は「食感」と「風味」という真逆のベクトル。だが、両店ともラーメンに思い入れを付加するという点では共通している。【連載「はんつ流(20)」/フードジャーナリスト・はんつ遠藤】
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