若冲や海北友松、国宝など、京博開館120周年企画発表

関西ウォーカー

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京都国立博物館(京都市東山区)は2017年、開館120周年を迎える。同館は明治30(1897)年に帝国京都博物館として開館し、京都を中心とした寺社仏閣などの文化財を保護するために、保存、収集、研究、展示を続けてきた。

同館では節目の年に当たり、様々な展示やイベントを予定している。

12月13日(火)からは特集陳列「生誕300年 伊藤若冲」、特集陳列「とりづくし―干支を愛でる―」、特集陳列「皇室の御寺 泉湧寺」を実施。

「生誕300年 伊藤若冲」では、伊藤若冲について、同館が所蔵する作品をはじめ、個人蔵の作品など28点を展示。若冲は2016年に生誕300年のメモリアルイヤーを迎え、各地で展覧会が開催されたが、今回はそういったところでも展示されなかった作品を見ることができる。中でも注目は「六歌仙図」。近年発見された作品で、本邦初公開となる大作だ。若冲には珍しい人物画で、一人ひとりの表情もユニーク。ほかにもガマとフグの相撲を描いた「蝦蟇河豚相撲図」などの作品も展示。メモリアルイヤーの最後にふさわしい珠玉の作品が集まる。2017年1月15日(日)まで展示。

同時に2017年の干支にちなんだ「とりづくし―干支をめでる―」ではニワトリや鳥にちなんだ美術作品を展示。重要文化財にも指定されている雪舟の「四季花鳥図屏風」やきらびやかな狩野永敬の「四季花鳥図屏風」などが見られる。1月15日(日)まで展示。

2月5日(日)まで開催の「皇室の御寺 泉湧寺」では皇室ゆかりの寺として知られる泉湧寺の寺宝を目にできる。1月11日(水)からは玄宗皇帝が楊貴妃をモデルにつくらせたという重要文化財の楊貴妃観音像を展示。美しい仏像は必見。

さらに、春と秋に開催される特別展も120周年にふさわしい見ごたえたっぷりの展覧会となる。

2017年4月11日(火)~5月21日(日)には京都国立博物館開館120周年記念特別展覧会「海北友松(かいほうゆうしょう)」を開催。狩野永徳や長谷川等伯と並び称される桃山画壇の巨匠ではあるが、なぞの多い人物でもある。建仁寺の龍の絵などで知られ、気迫あふれる作品から詩情豊かな大和絵まで、多彩な作風で驚かされる。障壁画などの大作や、国宝2点を含む約70数点を展示、見ごたえある展覧会を目指す。

2017年10月3日(火)~11月26日(日)には京都国立博物館開館120周年記念特別展覧会「国宝」が行われる。2017年は日本の法令上「国宝」の語が初めて使用された「古社寺保存法」制定から120年にあたり、同館と歴史を同じくする。同館で開催する41年ぶりの国宝展で、福岡市で見つかった「金印」や「伝源頼朝像」、縄文のビーナスとよばれる土偶など文化財のスーパースター約200点が京都国立博物館に結集する。主催者たちは「私たちは今、最高の国宝展を目指しています」と意欲的に準備を進めている。

そのほか記念イベントなども多彩。12月31日21時からは「京都国立博物館COUNTDOWN2016→2017」を実施。夜21時から翌1時30分まで開館し、ナイトミュージアムが楽しめる。野外ステージでは京都発のインストゥルメンタルユニット、ジュスカ・グランペールやシンガーソングライターの白井貴子、歌手の矢井田瞳が出演。記念すべき年をみんなで迎えるイベントだ。

また、3月18日(土)には開館120周年イベントとして「京都キャラ博・京都ほんまもん祭」を行う。京都府内の様々なキャラクターが一堂に会する予定。また「京都ほんまもん祭」では向日市の京都激辛商店街から激辛お好みや京丹後市の岩牡蠣の蒸し焼きなど、各地の美味も集まる。

楽しみがいっぱいの2017年の京都国立博物館。これは目が離せない。

(取材・文=関西ウォーカー編集部 鳴川和代)

鳴川 和代

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